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生理は、妊娠するための準備であり、女性にとっては必ず付き合わなければならない現象です。
しかし、生理痛や月経困難症などにより辛い思いをしている女性は少なくありません。
また、大事なテストや仕事がある日、楽しみな旅行の日と重なり憂鬱になることもあります。
本記事では、大事なイベントの日に生理の辛い状況を回避するため「生理を早める」ということについて解説していきます。
- ピルで生理を早める方法
- ピル以外に生理を早める方法はあるのか
- 生理を早める際の注意点
生理を早めることについて正しく理解をするためにも、ご参考にしていただけると幸いです。
よくある質問についてもまとめていますのでぜひ最後までご覧ください。
ピルで生理を早める方法
ピルを服用することで生理期間の移動が可能です。
生理を早める時と生理を遅らせる時では服用の仕方が変わってきます。
生理期間を移動するために使用される低用量ピルと中用量ピルについて解説します。
低用量ピルを服用する
低用量ピルは生理を早めたい時に使用することが多い薬です。
低用量ピルには、エストロゲンとプロゲステロンという月経や排卵をコントロールする2種類の女性ホルモンが配合されています。
女性ホルモンが配合されている低用量ピルを服用することで、血液中の女性ホルモンを増やし排卵を抑制できます。
そのため、低用量ピルを服用中は生理がこなくなり、低用量ピルの服用をやめると2~3日後に生理が始まります。
この仕組みを利用して、生理が来てほしいと思う2~3日前に低用量ピルの服用をやめることで予定より生理を早められます。
特に、生理を早めることは生理を遅らせることより確実性が低いとされているので、クリニックへの来院が直前にならないように注意しましょう。
低用量ピルの服用には胃痛や倦怠感などの副作用がありますが、大きな後遺症を残すような副作用や治療の必要な病気を引き起こす可能性は低いです。
中用量ピルを服用する
中用量ピルは生理を早めたい時だけでなく生理を遅らせたい時にも使用できます。
低用量ピルと同じ仕組みで、服用をやめて2~3日後に生理が始まります。
配合されている成分も低用量ピルと同じエストロゲンとプロゲステロンの2種類になりますが、エストロゲンの配合量が中用量ピルの方が多いです。
そのため、中用量ピルの方が避妊効果や月経困難症に対する効果が高いといわれています。
生理を早める効果についても中用量ピルの方が効果が強いため、服用期間が短くてすみます。
従って、低用量ピルでは時間が足りず効果が出ない可能性がある場合に、中用量ピルを使用することがあります。
しかし、大きな後遺症が残るような副作用や治療が必要な病気を引き起こす可能性は低いです。
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生理を早めるピルの飲み方
生理を早めるためにピルを服用する場合、低用量ピルと中用量ピルで飲み方が変わりますので、違いを知っておきましょう。
低用量ピルの飲み方
低用量ピルを服用して生理を早めたい時には、早めたい生理の一つ前の生理初日から5日以内に服用を始めます。
避妊や月経困難症の治療の時と同じように1日1錠を服用します。
そして、生理がきてほしい2~3日前に服用をやめます。
服用をやめると、ホルモンが血中から消退することで内膜が剥離して消退出血、つまり、生理が始まります。
もし、低用量ピルを飲み忘れてしまった場合、1日以内であれば気づいた時に1錠飲み、その日の分はいつもの時間に飲めば問題ありません。
しかし、飲み忘れが3日以上になってくると生理が来てしまう可能性が高いので注意が必要です。
1日1錠なので、歯磨きや就寝前など時間を決めておくと飲み忘れを防ぎやすいです。
中用量ピルの飲み方
中用量ピルも低用量ピルと同様、早めたい生理の一つ前の生理初日から5日以内に服用を始めます。
低用量ピルとの違いは、中用量ピルの方が効果が強く出るため服用期間が10日程度ですむところです。
生理を早めたい時期が低用量ピルの服用では間に合わない可能性がある場合、中用量ピルを服用することが多いです。
中用量ピルも低用量ピルと同様、1日1錠忘れずに飲むことが大切です。
また、中用量ピルは生理を遅らせたい時にも使用します。
ずらしたい生理の1週間前から中用量ピルの服用を始め、生理をさけたい日まで飲み続けます。
生理を避けたい日が過ぎて中用量ピルの服用をやめると2~3日後に生理がきます。
生理を遅らせる場合は、生理を避けたいと思う大事な日が終わるまで中用量ピルを服用する必要があります。
大事なイベントの時には生理を早める方が飲み忘れもなく、イベントに集中できます。
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ピルで生理を早めるメリット
ここからはピルで生理を早めることのメリットについて紹介します。
ぜひ引き続きお読みください。
大事なイベントに集中できる
生理中は出血量が気になったり何度もお手洗いに行くことになったり、集中力が欠ける原因になるものがたくさんあります。
生理痛がひどい方は、ただ座っているだけでも痛みに冷や汗が出たり、身体がうずくまったりして周りの目が気になることもありますよね。
また、友達との旅行でプールや海水浴に行くといった時にも、普段通りにのびのびと楽しめます。
特に、運動系の大会や試合などが生理をずらした理由の場合は、生理を早めることでスポーツに最適な基礎体温低温期と重なり良いパフォーマンスが期待できます。
生理を薬で移動させると身体に悪影響があるのではないかと思う方もいるかもしれません。しかし、ピルを服用することは生理周期を整える効果もあるので、生理の移動だけでなく生理痛や月経困難症の治療にもつながり、身体の負担を減らすことになります。
イベント中に服用する必要がない
生理を移動する方法には、生理を早める方法と生理を遅らせる方法とがあります。
どちらがスムーズで確実性が高いかというと生理を遅らせる方になります。
しかし、生理を早める方が大事なイベントの日にピルを服用する必要がないというメリットがあります。
それに、テストや会議、旅行などの大事なイベントの日には心配ごとは減らしておきたいですよね。
生理を早めておけば、イベントの日にピルを飲む必要はなく飲み忘れを心配したり、旅行に持って行く必要はありません。
生理を遅らせるよりも早めるメリットは?
ピルを服用していると副作用を引き起こす可能性があります。
もし、ピルを服用して胃痛や吐き気などの症状が出てしまったらと考えるとイベント中の服用は避けたいですね。
イベント中の生理を避けられても、イベント中に体調不良になってしまっては良いパフォーマンスをすることも楽しむこともできません。
副作用は起こる可能性が低いとはいえ、0ではありません。
急なイベントでない限りは、イベントの日が分かった時点で生理時期の調整だけでなく体調も整えて計画通りにイベントの日を迎えましょう。
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生理を早めるピルの副作用
生理を早めるピルには、マイナートラブルとして副作用が見られる場合があります。
おもな副作用として、以下のものが挙げられます。
- 頭痛
- 嘔吐
- 吐き気
- 乳房の張り
- むくみ
- 不正出血
- 血栓症
上記のうち、特殊なものや注意した方が良い副作用についてご紹介します。
不正出血
飲み始めによくあるのが不正出血で、およそ20%の人が経験するといわれています。
しかし、不正出血は飲み続けているとおさまる場合が多く、特に心配はいりません。
血栓症
血栓症には特に注意が必要です。
血栓症とは、血液が固まって血の塊となり血管が詰まる病気です。
血液が詰まる場所によっては、心筋梗塞や脳梗塞になる可能性があります。
一般に血栓症のリスクが高いとされる喫煙者や高齢の方、肥満の方などにはピルの処方がされないことが多いです。
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ピル以外で生理を早める方法
ツボ押し
人の身体にはいくつものツボがありますが、子宮や卵巣、女性ホルモンに効くツボがあるといわれています。
よく紹介されるのが、膝の内側にある「血海」と足の内くるぶしの上方にある「三陰交」と呼ばれるツボです。
「血海」は膝のお皿の内側で、指3本分上がったところにあります。
太ももに対し垂直に指を置き、下に向かって「3秒押し3秒離す」ことを20回ほど繰り返すと良いといわれています。
「三陰交」は足の内くるぶしから指3~4本分上がった少しくぼんだ部分にあります。
両方の親指を重ねて、息を吐きながら3秒ほど深く押し息を吸いながら離すことを10~20セット繰り返すと良いといわれています。
ツボ押しは冷えや血流改善に効果があるといわれており、身体の巡りを整えるという意味で行うのは良いでしょう。
しかし、それが生理不順や生理を早めるといった「生理」に直接アプローチできるものではなく確実性もありません。
食べ物に気を付ける
納豆や豆乳などの大豆製品に含まれるイソフラボンという成分は、エストロゲンと似た働きをします。
そのため、エストロゲンの不足が原因で生理不順になっている時に大豆製品を摂取すると生理周期が整う可能性があります。
また、ビタミンEは女性ホルモンの分泌を促す働きをすることから、ビタミンEを含む食べ物を摂取することで生理周期を整えることが期待できます。
大豆製品やビタミンEだけでなく偏りのない栄養を食事から摂ることはとても大切なことです。
充分な栄養は、身体を健康にし生理周期の安定につながることもあるでしょう。
ただ、生理周期を改善することを医学的に確証している食べ物はないのが現状です。
漢方薬を使う
生理を早めるために、副作用を気にして原料のほとんどが植物である漢方薬を服用する方がいます。
漢方医学は、心と身体のバランスを整えることが重要だという考えのもと治療が行われます。
生理不順は、女性ホルモンのバランスが崩れて起きるといわれており、生理がこなかったり予定よりも早くきたりすることはストレスになります。
また、漢方を扱う東洋医学の考えで「気血水」というものがあり、「気」と「血」と「水」がバランスよく保たれていることが心身の健康につながるとされています。
生理は「血」にかかわる現象であり、「血」の巡りをよくすることが生理を整えることにつながるという考えで漢方が使用されることもあります。
生理にかかわる諸症状の改善について使われる漢方は、生理不順や生理痛などの改善を目的にしているものが多いです。
漢方は長期間服用することで体質改善をするものが多く、生理を早めることに直接言及している漢方はありません。
また、西洋医学では漢方には根拠がないと考えている方もいます。
ピル以外で生理を早めるのは難しい
生理を早める方法でよく耳にするものをいくつか紹介しましたが、いずれも確実性はなくツボや食事に関しては医学的根拠もありません。
生理周期を整えたり月経困難症を改善したりするのに、健康な身体でいることはとても大切なことです。
体質改善のために食事を気にかけたりツボや漢方で身体の巡りを意識することは良いことでしょう。
特にはっきりと生理を避けたい日が分かっている場合は日数を計算して計画通りにピルを服用することが一番効果が期待できます。
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生理周期に影響する意外な要因
ここからは生理周期に影響する意外な要因についてみていきます。
生活リズムの乱れ
生活リズムの乱れは、生理周期を乱すだけでなく、健康な身体を壊すことになります。
生活リズムが乱れる原因は様々ですが、食事の乱れ、睡眠時間の乱れ、ストレスによるものなどがあげられます。
睡眠時間に関しては夜更かしが原因になることが多く、夜遅くまで携帯やゲームをしていることや朝起きれず朝の日光をあびれないことが身体不調につながります。
睡眠リズムが乱れることでホルモンバランスも崩れてしまい生理不順につながります。
また、働きすぎや対人関係でのストレスも生理だけではなく身体を不健康にしますので、できるだけ規則正しくストレスをためない生活を心がけることが大切です。
風邪
軽い風邪で生理不順になることはありません。
高熱が出るインフルエンザや風邪が長引きそうなときには早めに薬を飲んで体温を正常値に戻し生理不順を防ぎましょう。
運動量の増加
いきなり運動量を増やすと身体への負担が増え生理周期にも影響を与えます。
生理にはエネルギーが必要なので、過度な運動でエネルギー不足になると生理が止まってしまうことがあります。
また、身体への負担はホルモンバランスにも影響を与え生理が止まることがありますが、運動量に慣れてくると生理が再開されることも多いです。
最近では痩せていることが良いと考える女性も多く「低体重」と診断される方もいます。
また、「陸上」「体操」「フィギュアスケート」「ダンス」などの運動は痩せている方が有利なことが多く低体重の女性が多いです。
低体重も生理への影響が考えられますので、ダイエットのしすぎや低体重へ執着することは危険です。
月の満ち欠け
古代から女性の身体に月の満ち欠けが強く影響しているといわれています。
それは、女性の生理周期の平均が28日であるのと月の満ち欠けのサイクルが29.5日と同じようなサイクルだからかもしれません。
また、日食によって強まった月の引力により生理周期がおかしくなったと言う女性も少なくないようです。
ただし、医学的根拠はなく科学的な証明はされていません。
月との関係があるのかはさておき、月の周期と女性の身体の周期が近いことをうまく利用し月の満ち欠けと共に身体を整えてみると心も整うかもしれませんね。
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ピルで生理を早める際の注意点・失敗例
ピルはクリニックで処方してもらって服用すればリスクは少ない薬です。
ただし、気を付けた方がいいこともありますので以下の注意点を参考にしてみてください。
費用が比較的かかる
生理を早めるためにピルを服用する場合は保険適用外になります。
従って、比較的費用がかかることは頭に入れておきましょう。
ピルの費用はピルの種類によって違います。
また、ピルそのものの価格はどのクリニックでも大きな差はありませんが、料金体系やキャンペーンによってお得に購入できるクリニックもあります。
医師の診察料や再診料もクリニックによって違いますし、オンライン診察のクリニックではキャンペーンをしていることも多いのでチェックしてみるといいです。
服用時間に注意
ピルで生理を早めるには、毎日決まった時間に1錠ピルを服用する必要があります。
用法用量を守らないと、効果が見られないいことがあるので注意してください。
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生理に関するよくある質問
初めてピルを服用する時はやはり不安ですよね。
以下に、生理とピルについてよくある質問をまとめていますので参考にしてみてください。
生理を遅らせるのと早めるならどっちがいい?
また、服用する方の体質や状況によっても医師の診断は変わってきます。
一般的に生理を遅らせる方がスムーズで確実性も高いとされています。
ただし生理を遅らせる場合は、生理を避けたい大事な日にもピルを服用していないといけないことから飲み忘れや副作用の心配があります。
生理を早める場合は期間が必要ですので早めにクリニックを受診しなければいけません。
どちらを選択するにしても自己判断はせず必ず医師と相談して決めましょう。
何日生理を早められますか?
低用量ピルは10日以上の服用が必要で、より確実にするには14日以上の服用が推奨されています。
低用量ピルの服用をやめて2~3日後に生理がきます。
低用量ピルの服用期間が14日間とれない場合は、より成分量の多い中用量ピルを10日間服用する場合もあります。
生理を早める場合は、充分な期間が必要ですので予定が分かり次第早めにクリニックを受診しましょう。
ピルの使用に年齢制限はありますか?
ただし、40歳を過ぎている方の場合は血栓症のリスクが高まるので処方するかどうか慎重に判断されます。
医師によっては40歳以上には処方しないクリニックもありますし、もし処方する場合には血栓症のリスクがないか確認の上、有益性と危険性を充分に検討する必要があります。
また、50歳以上の方は基本的にピルの使用はできません。
35歳以上で、1日に15本以上煙草を吸う喫煙者の方も使用できません。
生理を早めるのにピルを処方してもらう場合、保険は適用されますか?
生理を早めるのは治療目的ではないので、保険は適用されず全て自費になります。
なお、ピルに保険が適用される症例としては、以下の内容が挙げられます。
ピルの休薬中、生理はどうなりますか?
この生理は、消退出血とよばれていて通常の生理より出血量が少ないことが多いです。
そのため、生理痛や月経困難症の改善がみられることがあり、服用しない時より楽に生理期間を過ごせます。
また、ピルの服用を中止した場合、だいたいの方が中止から3ヵ月後くらいに通常の生理が始まります。
個人差があるので、もともと生理不順だった方の場合は生理の再開の時期が平均的な時期と大きく違う場合があります。
ピルの服用中止後も生理がこないという場合は、妊娠の可能性やなんらかの病気の可能性もあるので医師に相談しましょう。
シャワーで膣内洗浄したら、生理が早まるって本当?
一般には
一方でやり方を間違えると、感染症になるリスクがあるので注意が必要です。
また膣内洗浄のやりすぎは、もともとある良い働きをする常在菌も一緒に洗い流してしまうので、やりすぎには注意してください。
ピルは薬局でも買えますか?
ピルを購入する場合は医師の処方箋が必要になります。
また、個人でネットなどを利用し海外輸入をする方もいますが、海外製品は日本の医薬品医療機器等法による安全性や有効性が確認されていないので危険です。
もし、クリニックに行くことが面倒だったり恥ずかしかったりする方は、電話やオンライン診察でピルを購入できます。
また、服用中のトラブルや不安に対してもオンラインで医師が相談にのってくれるので、ピルの使用を迷っている方は一度検討してみてください。
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生理を早めるのまとめ
ここまで、生理を早めることについて解説してきました。
本記事のポイントは以下の通りです。
- ピルで生理を早めるには一つ前の生理からの服用が必要
- ピル以外で生理を早めるものには医学的根拠はない
- 飲み忘れや、可能性は低いが副作用があるということに注意
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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