赤ちゃんにできる乳児湿疹とは?
乳児湿疹とは、乳児期の赤ちゃんにできるすべての湿疹の総称で、赤ちゃんは肌のバリア機能が弱く、生後しばらくは母体から譲り受けたホルモンの影響もあり、肌の変化が激しく、湿疹ができやすいと考えられています。
主な症状としては、カサカサするものやジュクジュクするもの、ベタベタするものなど症状の現れ方は様々で、湿疹ができる場所も耳だけではなく、顔や手足、背中など様々な箇所に生じます。
赤ちゃんの耳に乳児湿疹が現れたときに、病院へ行く目安は?
しばらく様子を見る
赤ちゃんの肌は敏感なため、肌荒れが起こるのはよくあることです。基本的には肌を清潔に保ち、保湿をこまめに行いながら、様子を見てあげてください。
診療時間内に病院を受診する
もしも以下のような症状が出ていたら、早めに小児科や皮膚科を受診すると良いでしょう。
● かゆみが出ている
● 耳がジュクジュクしている(細菌感染で化膿している可能性あり)
● 耳の中がただれている
● 乾燥がひどく粉を吹いている/角質が浮いている
● 皮脂が固まっている
● 出血している
● 保湿などのケアをして1週間ほど経つのに改善しない
赤ちゃんの耳に乳児湿疹が現れたときの対処法は?
汚れを拭き取る・しっかり洗って耳の中をケア
汗やよだれなどがついたら、清潔なガーゼでやさしく拭き取ってあげましょう。また入浴時は、赤ちゃん用石けんやボディーソープを泡立てて、湿疹が出ている部分を丁寧に洗ってあげてください。
皮脂が黄色く固まっている部分があれば、入浴前にベビーオイルやワセリンを塗っておくと、ふやけて取れやすくなります。
保湿する
入浴後は凹凸の部分にタオルやガーゼを入れて、耳についた水分を丁寧に拭きとります。拭き残しがあると、乾燥や湿疹の原因になることがあります。
しっかり水分を拭き取ったら、赤ちゃん用ローションやクリームを塗って保湿してあげてください。乾燥によって肌荒れが起きているときは、加湿器を使ったり部屋干ししたりして、湿度を上げましょう。
患部を搔き壊さないように、赤ちゃんの爪を短く切っておくことも大切です。
薬は病院で処方してもらったものを使用する
乳児湿疹の場合は、湿疹の原因を明らかにした上でステロイドや抗ヒスタミン薬などを服用する必要があります。
医師の指示がないまま、自己判断で市販薬などを利用することは避けましょう。
赤ちゃんの耳にできる乳児湿疹とアトピーの違いは?
乳児性湿疹とアトピー性湿疹は違いがわかりにくいため、薬で治療しながら様子を見ていきます。一般的にはアトピーのほうが痒みが強いです。
耳の湿疹がアトピー性皮膚炎だった場合、乳児湿疹の治療に使われる保湿薬は症状を悪化させる恐れもあります。
逆にアトピーの治療に使われるステロイド系の薬は軽い乳児湿疹の治療には用いられません。
乳児湿疹とアトピーを一度の診断で見分けるのは難しいので、処方された薬を使い続けても効果を感じられない場合や悪化した場合は、すぐに医師へ相談しましょう。