赤ちゃんのフケ|原因や自宅でのケア方法、受診の目安

赤ちゃんのフケの原因は?

顔や頭皮、髪の生え際、眉毛などに見られる赤ちゃんのフケの原因は、「乳児脂漏性湿疹」と「皮脂欠乏性湿疹」が原因と考えられます。

乳児脂漏性湿疹


生後2か月ぐらいまでの赤ちゃんは、母親から受け継いだホルモンの影響もあり皮脂分泌が活発です。

その皮脂が空気に触れて酸化し皮膚に炎症をおこすことが湿疹の原因で、ニキビのような赤いブツブツが皮膚に現れ、湿っぽく黄色い鱗のようなかさぶたへと変わり、最後にカサカサとしたフケのようになってはがれ落ちます。

皮脂欠乏性湿疹

生後3カ月ごろを過ぎると、今度は皮脂の分泌量が急減し、乾燥による肌トラブルが起こりやすくなります。

夏は汗で水分を奪われやすく、冷房の冷気で乾燥が進み、冬季は空気気体が乾燥しているので肌が乾燥しやすい状態です。

肌が乾燥することにより皮膚のバリア機能へのダメージとなり、湿疹ができたり(皮脂欠乏性湿疹)、角質がはがれて皮膚が荒れ、白い粉をふいたようになりします。皮膚の乾燥が進むと、ひび割れができて痛みやかゆみを伴うこともあります。

赤ちゃんのフケのケア方法

乳児脂漏性湿疹の場合

乳児脂漏性湿疹が原因のフケは、過剰に分泌された皮脂をしっかり落として皮膚を清潔に保つことで自然と改善するので、次のことに気をつけてケアしてあげてください。

洗浄料や石けんはよく泡立てて使う

入浴の際は、必ず洗浄料やせっけんを使って皮脂を丁寧に落とすことが肝要です。その際にはしっかりと泡立て、皮脂汚れを泡で包み込むように洗ってあげましょう。

かさぶたは無理にはがさない

頭皮の黄色いかさぶたは、ほとんどの場合、毎日シャンプーで頭皮を洗うことで1〜2週間できれいになりますが、なかなか取れないという場合は、入浴の1時間〜30分前にワセリンやベビーオイルなどでかさぶたをふやかしてからシャンプーすると、取れやすくなります。くれぐれも、爪で無理にはがそうとしないこと。頭皮を傷つけることにもなりかねません。

保湿する

洗浄後はタオルで抑えるようにしてやさしく拭き、ワセリンやベビーローションや塗って保湿します。毎日、洗浄と保湿のケアを続けていれば、乳児脂漏性湿疹やそれに伴うフケは自然と改善するケースがほとんどです。

皮脂欠乏性湿疹の場合

乾燥が原因で生じる湿疹やフケも、入浴時の洗い方や十分な保湿に気をつけることで、悪化を防ぐことが可能です。

●熱いお風呂やシャワーを浴びない
●長時間の入浴を避ける
●低刺激のボディソープや石けんをよく泡立て、やさしく洗う
●入浴後はしっかり保湿する。
●冬には加湿器を使い、皮膚の乾燥を防ぐ

赤ちゃんのフケで病院を受診する目安は?

生後間もない赤ちゃんにできる湿疹やフケは、適切なケアで自然に治癒することがほとんどですが、なかなか改善せずに以下のような症状がある場合は、一度病院を受診しましょう。
●かゆみがひどく、何度もかき壊してしまう
●皮膚がむけている
●赤くなってじくじくしている、または膿んでいる
●症状が長引いている。または悪化している