突発性発疹とは?
突発性発疹は、1歳未満の赤ちゃんがかかることの多い感染症で、感染すると急に40度近い高熱が出ます。熱は3〜4日で熱が下がり、その前後に胸やお腹、背中や顔などに赤い色の発疹が現れます。1歳や2歳以上で発症することもあり、4〜5歳頃までにほとんどの子供がかかるとされています。
突発性発疹は基本的には自然治癒しますが、熱性けいれんに発展したり、まれに脳炎・脳症、肝炎・劇症肝炎、特発性血小板減少性紫斑病、血球貪食性リンパ組織球症などの合併症を起こしたりすることがあるため、注意が必要です。
発疹が出るまでは、突発性発疹なのか風邪や他の感染症なのかを見分けるのは難しいため、突然40度近い高熱が出た場合には小児科を受診しましょう。
突発性発疹はうつる?
突発性発疹は感染力が弱いとされているものの、うつる病気の一つです。抗体を持っていなかったり免疫力が弱っていたりする赤ちゃんや子供にうつりやすいため、感染した場合は保育園・幼稚園への登園や外出は控えるようにしましょう。
突発性発疹で保育園や幼稚園を休園した際の登園再開の目安は、厚生労働省のガイドラインによると「解熱し機嫌が良く全身状態が良いこと」とされています。園によって出席停止や登園再開の基準が異なるため、医師の判断と園の方針に従うようにしてください。
突発性発疹がうつる原因は?
突発性発疹は、ヒトヘルペスウイルス6型または7型というウイルスに感染することで起こります。
赤ちゃんは生後3ヶ月頃までは、お腹の中で母親からもらった免疫のおかげでウイルス性の感染症から守られていますが、生後6ヶ月を過ぎた頃には免疫の力が弱まってきます。
赤ちゃん自身の免疫がしっかり機能しはじめるのが1歳頃なので、このタイミングでヒトヘルペスウイルスに感染して突発性発疹が起こることが多いと考えられています。
突発性発疹がうつるときの感染経路は?
突発性発疹がうつるときの主な感染経路は、体内にヒトヘルペスウイルスを保有する家族や感染していても無症状の人の唾液からだと考えられています。また、妊娠中に母親からお腹の赤ちゃんにうつる母子感染もあると考えられています。
突発性発疹は何度もうつる?
突発性発疹に感染するのは基本的に1回だけと考えられてきましたが、最近では2回かかるケースも見られるようになりました。その場合は、0~1歳でヒトヘルペスウイルス6型に感染し、2~3歳頃にヒトヘルペスウイルス7型に感染するパターンが多いようです。
突発性発疹が大人にうつる可能性は?
前述の通り、突発性発疹はヒトヘルペスウイルス6型または7型の感染が原因で起こります。大人は既にこのウイルスに対する抗体を持っているので、赤ちゃんや子供から大人に感染することはありません。