新生児が1回だけ噴水のようにミルクを吐いたときの病院へ行く目安は?
しばらく様子を見る
赤ちゃんの胃は、生後約3カ月ほどは入口を締める筋肉が弱いため、胃の中のものが逆流しやすく、母乳やミルクを飲んだあとに吐き出すことが度々あります。
ゲップとともに大量にミルクを吐き出しても、熱がなく、顔色が良好で元気であれば心配ありません。
診療時間内に病院を受診する
授乳して5分以内に噴水のように吐いた場合は、幽門狭窄症(ゆうもんきょうさくしょう)の疑いがあるため、注意が必要です。
幽門狭窄症は、胃の出口で腸とつながる幽門の筋肉が厚くなることで出口が狭くなり、胃から腸への流れが悪くなる病気です。
生後2〜3週を過ぎた頃からミルクを吐き戻すようになり、生後1か月頃には授乳後5分以内に噴水のように吐き出すことを繰り返すようになるのが特徴です。
放置しておくと栄養不足や脱水症状の原因にもなります。以下のような症状があれば、病院を受診しましょう。
●生後2週間あたりから大量の吐き戻しが始まった
●飲んで5分以内に、ミルクを噴水のように激しく吐き出す
●吐いた後はミルクを欲しがり、飲むとまた吐き戻す
●体重が増えず顔色が悪い
すぐに病院へ行く
以下のような症状が出ている場合は、すぐに病院へ行きましょう。夜間や休日であれば、救急病院や往診を利用してください。
●頭をぶつけたあと、吐き戻した
●吐いたものに異物が混じっている
●呼吸が苦しそうで顔色が悪い
●痙攣がある
●発熱や血便などの症状が見られる
新生児が1回だけ噴水のようにミルクを吐いたときの対処法は?
すぐに顔を横に向かせるなどして、ミルクが気道に入らないようにし、鼻や口の中に吐いたものが詰まっていないか確認してください。
吐いたものを放置するとかぶれの原因になるので、吐瀉物や汚れた衣類、寝具などを清潔なものに替え、顔などについたミルクをやさしく拭き取ってあげましょう。
赤ちゃんが幽門狭窄症だったときの治療法は?
赤ちゃんが幽門狭窄症と診断された場合、治療するには手術を行う必要があります。
狭くなった幽門部分を切開するために全身麻酔を行う必要がありますが、そこまで大がかりな手術ではなく、1週間以内に退院することがほとんどです。