子供のものもらいとは?
ものもらいとは、まぶたにある汗腺や皮脂腺が炎症を起こす病気です。子供の場合、汚れた手で目を触ったり、不衛生なタオルや寝具を使ったりすると、ものもらいを起こしやすくなり、ものもらいには主に以下の2種類があります。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
まぶたの毛穴や腺に細菌が侵入して炎症を起こします。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)
マイボーム腺と呼ばれるまぶたの内側にある脂を出す腺に分泌物が詰まることで起こります。
子供のものもらいの症状は?
子供のものもらいは、麦粒腫か霰粒腫かでそれぞれ症状が異なります。
麦粒腫の症状
● まぶたの腫れ
● まぶたの痛み
● 目の充血
子供のまぶたに麦粒腫ができたときは、目の違和感が気になるようなしぐさを見せることもあります。
霰粒腫の症状
● まぶたの軽い痛み
● まぶたのかゆみ
● まぶたの赤い腫れ
霰粒腫の場合、上記の症状が消えるとしこりができます。しこりを放置していると、どんどん大きくなり、破れて膿が出ることもあります。
子供のものもらいで病院へ行く目安は?
ものもらいができても、子供は目の違和感をうまく訴えられないため、なかなか気づけないことがあります。
子供が頻繁に目を触ったり掻いたりしているときは、目のまわりを観察して、ものもらいの症状がないか確認しましょう。まぶたの腫れや充血がみられたら、眼科を受診してください。
大人は抵抗力が強いので、ものもらいの症状が出ても自然に治ることもありますが、子供や赤ちゃんは悪化する恐れが高いため、早めの受診が大切です。
子供のものもらいの治療法は?
ものもらいの治療は、麦粒腫か霰粒腫かによって違います。どのような治療をするかは、医師と相談して決めましょう。
麦粒腫の治療
抗生物質の入った目薬や軟膏を使って治療します。
霰粒腫の治療
自然に治まることもありますが、化膿しないように抗生物質の入った目薬を使います。
麦粒腫も霰粒腫も、ひどく化膿している場合は、切開をして膿を取り出すことがあります。切開は危険を伴うので、子供の年齢を考慮して慎重に検討されます。
子供のものもらいで自宅でのケア方法は?
子供にものもらいが疑われる症状が出たら、できるだけ早く眼科を受診することが大切ですが、腫れが強いときは、まず冷水で絞った清潔なタオルなどで患部を冷やしてから、病院へ向かうようにしましょう。
自宅では、目を触らせないようにしましょう。万が一、触ってしまったときのために、手を常に清潔に保つようにしてください。
眼科で目薬が処方された場合は、大人の足の間に仰向けに寝かせ、下まぶたを軽く引き下げてから差すようにしましょう。目薬を差した後は目をつぶらせて、目薬が目から流れ出ないようにしてください。
ものもらいの予防方法
前髪が目にかからないように短く切ったり、ヘアピンで留めたりすると良いでしょう。また目の周りに汗や汚れがついている時は、清潔なガーゼやタオルできれいに拭き取るようにするようにしてください。
また爪を常に短く整えておくと、万が一ひっかいても傷がつきにくくなるので予防になります。
子供にものもらいができたときの注意点
子供がものもらいで、まぶたにしこりや膿の溜まった点ができても、針でつぶすのは、絶対にやめましょう。細菌感染の悪化、再発、子供の怪我につながる恐れがあるので注意が必要です。