赤ちゃんの耳垢の特徴は?
耳垢は、耳の中の古い皮脂が剥がれ落ち、外部から入ったホコリなどと合わさってできたものです。赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、耳垢がたまりやすい傾向があります。
赤ちゃんの耳垢には、黄や茶、黒といった色のものが見られることがありますが、どれも基本的には問題ありません。黒い耳垢は、赤ちゃんがお腹の中にいたときに羊水が耳に残ってそのまま固まったものだと考えられます。
赤ちゃんの耳垢は取った方がいい?
耳の奥に耳垢があっても、自然と外に出てきます。耳垢を放っておいたからといって、耳がふさがるようなことはないので、赤ちゃんの耳垢は無理に取る必要はないと考えられています。耳垢が気になるときは、耳鼻科で掃除をしてもらうといいでしょう。
赤ちゃんの耳垢が湿っている原因は?
赤ちゃんは皮脂の量が多いため、ベタベタと湿ったタイプの耳垢が出ることがあります。また、以下のようなことも耳垢が湿る原因になると考えられています。
涙やよだれ、母乳・ミルクが耳に入りやすい
赤ちゃんが仰向けになっている時間が長いと、涙やよだれが耳の中に入りやすくなります。また、母乳やミルクを飲んだ後にこぼれ出て耳に流れ込むと、耳垢がベタベタと湿っているように見えることもあります。
向き癖で耳が蒸れる
赤ちゃんに向き癖があって同じ方向ばかりを向いていると、下になった耳はいつもフタをされている状態になり、耳の中が蒸れて耳垢が湿ってしまいます。
もともとの体質
日本人は耳垢が乾いているタイプが多いといわれていますが、体質によって、耳垢が乾いているタイプの赤ちゃんと湿っているタイプの赤ちゃんがいます。また前述の通り、赤ちゃんは新陳代謝が良いので、湿った耳垢が出ることがよくあります。
赤ちゃんの耳の自宅でのケア方法は?
赤ちゃんの耳掃除はそれほど必要ではありませんが、自宅で耳のケアをするときは、お風呂上がりに耳の入り口付近をガーゼでやさしく拭いたりベビー綿棒でなぞったりしましょう。汚れを取るというよりも、水分を拭き取る程度でかまいません。
赤ちゃんの耳垢で考えられる原因の病気は?
赤ちゃんの耳から、ぐじゅぐじゅした黄色い液体(耳だれ)が出てきている場合は、中耳炎や外耳炎の可能性があるため、耳鼻科や小児科を受診するようにしましょう。
中耳炎
鼓膜と内耳の間にある中耳が、細菌やウイルスの侵入によって炎症を起こしている状態です。
風邪をきっかけに発症しやすい病気で、耳だれのほかに耳の痛みや発熱といった症状が現れます。赤ちゃんは言葉を話せないので、ひたすら泣いたり耳を触ったりして、耳の違和感を伝えてくることがほとんどです。
外耳炎
耳の入り口から鼓膜に続く外耳道に傷ができて細菌が侵入し、炎症を起こしている状態です。耳掃除のしすぎやアトピー性皮膚炎の湿疹をかきむしることで傷ができ、そこから細菌に感染して起こりやすくなります。
赤ちゃんの耳垢を取るときの注意点
赤ちゃんの耳の中はデリケートなので、ちょっとした刺激で傷がつくことがあります。耳垢は自然と出てくるため、無理に取るのはやめましょう。
また、耳垢は外からのホコリの侵入を防ぐ役割があるともいわれているので、耳垢を取ってしまうと、かえって耳を守れなくなることもあります。
耳の奥に耳垢があるからといって神経質になりすぎる必要はありません。耳垢が気になるときは、耳鼻科で取ってもらうようにしましょう。