赤ちゃんのインフルエンザ|症状や病院を受診する目安、検査、治療方法

赤ちゃんのインフルエンザで現れる症状は?


赤ちゃんもインフルエンザにかかると、子供や大人と同じように突然38度以上の高熱が出て、全身のだるさや頭痛といった症状があらわれます。

赤ちゃんは体調の違和感を言葉で伝えられないため、インフルエンザか一般的な風邪か見分けるには、以下のポイントに気をつけましょう。

● 急な38度以上の発熱
● くしゃみを伴わない咳・鼻水の症状
● 不機嫌で泣き続けている
● 母乳やミルクを飲む量が少なくなっている
● 保育所やママ・パパの職場など身近なところでインフルエンザが流行している

上記のようなことがあれば、赤ちゃんがインフルエンザにかかっている可能性があるので、早めに病院で診てもらいましょう。

新生児期の赤ちゃんもインフルエンザにかかる?

赤ちゃんは生後3ヶ月頃までは母親からもらった免疫があるため、病気になりにくいといわれています。しかし、新生児でもインフルエンザに感染することはあります。

新生児が発熱した場合はインフルエンザ以外の病気の可能性もあるため、38度以上の熱が出たときには、すぐに病院を受診するようにしましょう。夜間や休日であれば救急病院を受診するか、往診サービスを利用してください。

赤ちゃんのインフルエンザで病院に行くタイミングは?

しばらく様子を見る

インフルエンザは発症してから6時間以上経過しないと、感染しているかどうか正確に診断することができません。

夜間や休日にインフルエンザを疑う症状があっても、生後3ヶ月以上で発熱以外に目立った症状がないときには、まずは自宅で様子を見て、翌朝に病院を受診しましょう。

病院へ行く

高熱とともに次のような症状が見られる場合や、生後3ヶ月未満で38度以上の発熱がある場合は、すぐに病院を受診するようにしましょう。夜間や休日であれば救急病院を受診するか、往診サービスを利用してください。

● ぐったりしている
● 水分が摂れていない
● 嘔吐を繰り返す
● 呼吸がはやい

また、以下のような場合はすぐに救急車を呼んでください。

● 明らかな呼吸困難
● けいれんを起こしている
● 意識が朦朧としている

赤ちゃんのインフルエンザの検査方法は?

インフルエンザに感染しているか判断するためには検査が必要です。

小児科で主に採用されている検査方法は「迅速抗原検出キット」と呼ばれるもので、鼻や喉の粘液を綿棒でぬぐって簡単に検査ができます。

赤ちゃんのインフルエンザの治療方法は?

赤ちゃんのインフルエンザは、重症化しなければ発症後5〜7日程度で自然と治るため、治療法については医師と十分相談するようにしましょう。

インフルエンザ治療薬には、タミフルやリレンザ、イナビルなどがあり、発症から48時間以内に服用すると症状が楽になることもあります。

タミフルは、生後2週間以上であれば使用できますが、学会などでは生後1ヶ月以上での使用が推奨されています。また、リレンザやイナビルは吸入薬のため、使用は早くても5歳を過ぎてからとされています。

赤ちゃんの症状が重たいときは、入院した上で点滴薬であるラピアクタを使用することもあります。

赤ちゃんのインフルエンザの自宅でのケア方法は?


赤ちゃんがインフルエンザと診断された場合、自宅では次のポイントに気をつけてケアをしましょう。

こまめに水分補給をする

発熱すると熱を下げようとしてたくさんの汗をかくため、水分が失われます。こまめに母乳やミルクを飲ませましょう。赤ちゃんの月齢によっては必要に応じて、ぬるま湯や麦茶、赤ちゃん用イオン飲料などを飲ませてください。

消化のよい食事にする

赤ちゃんの食欲がないときは無理に食べさせる必要はありません。食欲があるときは、離乳食のステップを1段階さげて、できるだけ消化のよいものを食べさせてあげてください。

湿度を調整する

インフルエンザにかかると咳の症状も出るため、空気の乾燥を防ぐようにしましょう。赤ちゃんが過ごす部屋には、加湿器を置いたり洗濯物を部屋干しにしたりして、適度な湿度を保つようにしてください。

定期的に換気をする

家の中にウイルスが充満しないように、しっかり換気をしましょう。部屋が寒くなりすぎないように気をつけながら、定期的に空気を入れ替えてください。

体温に合わせた服装をさせる

赤ちゃんの体温が上がりきったら、熱を逃がしやすくするために1枚薄着にしましょう。熱がまだ上がりきっていないときは1枚多く着せます。

お風呂は控える

発熱しているときに入浴すると、赤ちゃんの体力が奪われたり、熱がさらに上がったりします。お風呂は控えて、清潔なタオルでからだを拭いてあげましょう。