溶連菌感染症で子どもに発疹が出たときの病院へ行く目安は?
しばらく様子を見る
喉の痛みや発疹が出ていたとしても、元気があり夜眠ることができるようなら、夜間に急いで病院へ行く必要はありません。しばらく様子を見て、翌朝かかりつけの病院が開いている時間に一度受診するようにしましょう。
すぐに病院へ行く
万が一以下のような症状が出ているようならすぐに病院を受診するようにしましょう。夜間や休日であれば、救急病院を利用するようにしましょう。
● 顔がむくんでいる
● 尿が出にくい
● 呼吸がしにくく、顔色が悪い
● 動悸や息切れがみられる
溶連菌感染症とは?
溶連菌感染症とは、A群β溶血性連鎖球菌という細菌によって起こる感染症です。細菌が口から体内に侵入することで感染し、特に感染者の菌を含んだ飛沫や、飛沫が付着した食品を食べることによって感染します。
子どもから成人まで幅広い年代に感染する病気ですが、一般的には4〜10歳の学童期に多く発症するとされています。
感染すると主に現れる症状は38度以上の発熱や喉の腫れで、頭痛や腹痛、倦怠感といった症状が出ることもあります。風邪に似ていますが、咳や鼻水は出ないのが特徴です。
溶連菌感染症で子どもに発疹が出やすい部位
3歳以上の子どもの場合、発熱後1〜2日すると、鮮紅色の発疹が全身に現れることがあります。発疹は出現する体の部位によって特徴があります。
通常は1週間程度で発疹の増加は治まり、手足の皮膚がポロポロと剥けて皮膚はきれいな状態に戻ります。ただし、治療をきちんと行わない場合は、糸球体腎炎リウマチ熱などの合併症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
手指・手
手の指先の皮が抜けてつるつるになったように変化したり、皮膚が赤く変色したりすることがあります。多くの場合、指の皮が白いくず状にむけていきます。また、手がかさついたり、手のひらのしわに沿って白く皮がむけてきたりすることがあります。
前腕部
小さな赤い斑点状の湿疹が見られます。よく見ると少し盛り上がった小さな湿疹のこともあり、ざらざらとニキビに似た丘疹(盛り上がった発疹)が見られることもあります。
足指・足
足指のあいだに紅斑の広がりが認められることがあり、足の甲にもよく紅斑が現れます。紅斑は下腿部や大腿部にも広がる傾向があります。
顔・体
花や頬に紅斑が広がり、にきびに似た丘疹が見られることがあります。かさかさとした皮膚の荒れのような変化が見られます。
子どもの溶連菌感染症の検査方法は?
綿棒で喉の粘膜中の金を採取して検査し、10分程度で結果が出る簡易検査キットや結果が出るまで数日かかる培養検査があります。
子どもの溶連菌感染症の治療法は?
溶連菌感染症は、抗生物質を1〜2日服用すると熱が下がり、1週間以内に喉の痛みは治まることが多いです。しかし、溶連菌感染症を正しく治療しない場合には、糸球体腎炎やリウマチ熱などの合併症を生じる危険性があるため、処方された薬は必ず飲みきるようにしてください。
高熱で息苦しい、水分が十分に摂れないといった場合は、解熱剤を処方することもあります。また、発疹のかゆみがひどいときは、かゆみ止めの塗り薬を処方してもらえないか、医師に相談してみてください。
溶連菌感染症の予防法は?
溶連菌感染症は大人にも感染することがあります。万が一、子どもが感染したときは、パパやママも手洗いやうがいを徹底して、一度使ったタオルは共有しない等の対処を行うことで家族内で感染しないように予防しましょう。