子どもに水ぶくれのような湿疹が出たときの受診の目安は?
しばらく様子を見る
子どもに水ぶくれのような湿疹が出た場合は、湿疹以外にも症状が出ていないかを確認します。湿疹以外に明らかな症状がなく、湿疹が一部分にしか出ていない場合はしばらく様子を見てください。
すぐに病院へ行く
以下のような症状が見られる場合は、すぐに病院を受診しましょう。夜間や休日であれば、救急病院や往診を利用してください。
● かゆみが我慢できず、寝ることができない
● 薬を飲んだ後に湿疹が出てきた
● 発熱があり、ぐったりしている
● 呼吸が苦しそう
● 湿疹が全身に広がっている
● 腹痛・嘔吐・血便などの症状が出ている
水ぶくれを伴う湿疹は、水ぼうそうや手足口病、あるいはとびひなど伝染性の皮膚病の場合もあります。湿疹が現れたら一度かかりつけ病院を受診しましょう。
子どもに水ぶくれのような湿疹が出たときの対処法は?
体を清潔にする
湿疹にかゆみがある場合は搔かないように注意しましょう。掻きむしることで皮膚が傷つき、細菌やウイルスに感染しやすくなるので注意が必要です。
入浴してもかまいませんが、入浴中にかゆみが増したり、痛みが出る場合はシャワーで済ますようにしてください。体を洗う場合には、低刺激のボディーソープを十分に泡立てて優しく洗ってあげるとよいでしょう。
万が一、とびひなど伝染性の疾患だった場合に備え、家族への感染を防ぐためにタオルは共有しないこと。また、市販の軟膏、絆創膏の使用も控えましょう。
患部を冷やす
かゆみがある場合は、患部を冷やすとかゆみが治まるので、保冷剤などをタオルの上からあてるようにすると良いでしょう。
掻きむしってしまったときにできるだけ皮膚を傷つけないように、子どもの爪を短くすることも大切です。
就寝中のかきむしりが心配な場合は、ゆるく包帯を巻いてあげてください。
子どもに水ぶくれのような湿疹がでたときに考えられる病気は?
水晶洋汗疹(すいしょうようかんしん)
皮膚の表面に近い部分にある角質層に汗が溜まってできる皮膚疾患です。皮膚に1~3mmほどの透明もしくは白っぽい水ぶくれが密集してできます。
かゆみを伴わないので、気がつかないうちに発症して、いつの間にか治っていることもあります。
虫刺され
水ぶくれとなった虫刺されは、炎症によって強いかゆみを引き起こし、搔きこわすととびひなどが生じることもあります。
また、細菌やウイルスに感染している可能性もありますので、早めに病院を受診して治療を受けましょう。
伝染性膿痂疹(とびひ)
夏に子供が多くかかる皮膚疾患です。ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌が虫刺されやあせも、すり傷などができた部位に入りこんで繁殖し、水ぶくれや湿疹を引き起こします。
かゆみが我慢できずかいてしまうと、中の液が周りに染み出ることで全身に症状が広がっていきます。
手足口病
手や足、口の中に水疱性の発疹が出るウイルス感染症です。保育園や幼稚園で集団感染することが多く、おもに夏に感染が広がります。発熱は1/3に見られますが、高熱が続くことはほとんどありません。
水痘(水ぼうそう)
軽い発熱、頭痛、だるさが起こり、ほぼ同時期に顔や体に赤い発疹が現れ、全身に拡がっていくのが特徴です。
発疹はやがて水ぶくれとなり、1週間程度でかさぶたになるまでは感染力があるため、湿疹は潰さないように注意しましょう。
子どもに水ぶくれのような湿疹が出たときの登園のめどは?
水ぼうそうは学校保健安全法により第2種感染症に定められており、発疹がすべてかさぶたになり完治するまで出席停止となります。とびひや手足口病も感染の可能性が高い疾患ですので、医師および幼稚園や学校の指示に従ってください。