子供の咳が止まらない|病院へ行く目安や対処法、原因

子供の咳の特徴は?

子供の気管支は大人に比べて細く、粘膜が敏感なので、咳の原因が風邪であっても埃であっても、一度咳が出ると長引きやすいという特徴があります。さらに、小さいうちは抵抗力が弱いため気道が炎症を起こしやすく、それによって咳が止まらなくなることもあります。

子供の咳で病院へ行く目安

しばらく様子を見る

咳が続いている期間が数時間程度と短く、咳以外の症状がなく、食欲や機嫌も普段と変わらないようなら、しばらく様子を見てもいいでしょう。

すぐに病院へ行く

ただし次のような症状が出ているときは、すぐに病院を受診してください。
● 呼吸が苦しそうで、顔色が悪い
● ぐったりしている
● 呼びかけても反応しない
● 咳が続いており、眠ることができない

子供の咳が止まらないときの対処法は?

咳が続いているときは次のような対処法を行うと楽になります。

部屋の温度を上げる

空気が乾燥していると咳が悪化する恐れがあるので、加湿器を使用するなどして部屋の温度を40〜60%ほどに保つようにしましょう。

部屋をきれいにする

ホコリや花粉、細菌、ウイルスなどが体内に入ると咳が出ることがあります。こまめに部屋の掃除を行うことが大切です。

外出時はマスクを使用しましょう。

こまめに水分補給を行う

喉の粘膜が乾燥すると咳が出やすくなるので、乾燥を防ぐためにこまめに水分を補給するようにしましょう。

上体を起こして寝かせる

横になって寝ているときに咳が止まらない場合は、クッションなどのにもたれかかるように寝させてあげましょう。

子供の咳が止まらないときに考えられる病気は?

以下のような咳や呼吸が続いているときは、「呼吸器感染症」「気管支喘息」「副鼻腔炎」などが疑われるため、すぐに受診をするようにしてください。

● 乾いた咳(コンコン)
● 痰がからんだような咳(ゴホンゴホン)
● こすれるような咳(ケンケン)
● 苦しそうな咳
● ゼイゼイ、ヒューヒューという呼吸

また1週間以上、咳が止まらない場合もすぐに受診しましょう。

前述のような咳や呼吸の症状がなくても、咳が続いているときには次のような病気が疑われます。

風邪

細菌やウイルスに感染すると、咳をはじめ、くしゃみ、鼻水、痰がからむなどの症状が見られます。一般的に風邪の場合は、発熱してから2〜3日程度で熱は下がり、徐々に症状がおさまっていきます。

インフルエンザ

インフルエンザウイルスに感染すると、咳や鼻水など風邪に似た症状が現れます。38度以上の熱が出て、頭痛や筋肉痛、関節痛、倦怠感というような全身症状が強いことも特徴です。

百日咳

百日咳菌に感染すると、軽い咳や鼻水といった風邪に似た症状から始まり、次第に息を吸うときに「ヒューヒュー」と音が鳴ります。

小児気管支ぜんそく

慢性的に炎症が生じることで、気管支の空気の通り道が狭くなることで咳が出やすくなる病気です。小児気管支ぜんそくの多くはアレルギーによって生じ、花粉やハウスダスト、ペットの毛などがアレルギーの原因となることがほとんどです。

クループ症候群

ウイルスや細菌感染が原因で、声帯や喉の周辺が炎症を起こす病気の総称で、4歳未満の子供に発症しやすいといわれています。炎症が広がると、徐々に声がかすれていき、犬の鳴き声に似た「ケンケン」というような咳が出ることが特徴です。

子供の咳が止まらないときの治療法は?

小児科では咳の原因を調べ、症状に合った治療を行います。

ウイルス感染による咳の場合は、対症療法が行われることがほとんどです。細菌感染による咳では、抗生剤が投与されることもあります。