子供の急な発熱|月齢別の原因や病院へ行く目安、対処法

子供が急に発熱する理由は?

子供の平熱は、一般的に35.0〜37.4度だと言われています。赤ちゃんの場合は、36.5~37.5度が平均です。

子供は体温を調整する自律神経が十分に発達していないため気温や活動の影響を受けやすく、急に発熱することも珍しくありません。

平熱には個人差があり、35.0度に近い子供もいれば、37.4度に近い子供もいます。そのため、平熱よりも1度以上体温が高い場合は発熱していると考えるようにしましょう。

また、1歳までは月齢によって発熱時の原因や受診の目安、対処法が異なります。

新生児期〜生後3ヶ月頃の急な発熱

この時期の赤ちゃんの平熱は37.0度前後です。発熱することはほとんどありませんが、38度以上の熱が出たときはウイルス感染症や肺炎、敗血症、尿路感染症などが疑われるため、すぐに病院を受診しましょう。夜間や休日であれば、救急病院や往診サービスを利用してください。

生後3〜11ヶ月頃の急な発熱

風邪や突発性発疹などが原因で、生まれてはじめての発熱が起こりやすい時期です。この頃の赤ちゃんが発熱したと判断するのは、基本的に37.5度を超えた場合とされています。

38度以上の発熱がみられても普段どおり元気で食欲があれば、しばらくは様子を見ましょう。翌朝になっても熱が続くようなら、診療時間内に一度病院を受診してください。

ただし、次のような症状が出ているときは、すぐに救急病院を受診するか、往診サービスを利用しましょう。

● 元気がなくてぐったりしている
● 下痢や嘔吐が続いて、水分を取れていない
● 意識が朦朧としている
● 呼吸が苦しそうで顔色が悪い

1歳以上の急な発熱

風邪などのウイルス感染症によって発熱することが多くなる時期です。発熱以外に症状が現れていないか確認し、嘔吐や下痢などの症状がなく、元気で食欲があり水分補給もしっかりと行えている場合はしばらく様子を見ましょう。

以下の症状が現れている場合は、すぐに病院を受診してください。夜間や休日であれば救急病院や往診サービスを利用しましょう。

● 元気がなくてぐったりしている
● 下痢や嘔吐が続いて、水分を取れていない
● 意識が朦朧としている
● 呼吸が苦しそうで顔色が悪い

子供が急に発熱した時の対処法は?

手足が冷たいとき

手足が冷たいときはまだ体温が上がりきっていない状態なので、体を冷やすことはせず、厚着をしたり布団を重ねたりして体を温めましょう。

手足が温かいとき

手足が温かいときは熱が上がりきったということなので、熱を下げるために薄着にします。熱が上がりきると汗をたくさんかくので、こまめに下着を交換して、体をきれいにしましょう。

こまめな水分補給

発熱して汗をたくさんかいているときは、脱水症状を防ぐためにもこまめに水分補給を行いましょう。

飲み物は水分と塩分とを同時に摂取することができる経口補水液などが良いでしょう。赤ちゃんの場合は、母乳やミルクを飲ませて脱水症状にならないように気をつけてください。

食欲がないときは無理に食べ物を食べなくても構いませんが、食べれるようならうどんやお粥などを消化の良いものを与えましょう。

子供の急な発熱で考えられる病気は?

子供が急に発熱する代表的な病気は次のようなものがあります。

インフルエンザ

インフルエンザに感染すると、長いときは1週間以上発熱が続くことがあります。発熱の初期に適切な治療を行えばすぐに熱が治まることがほとんどなので40度以上の発熱が急に出たときはすぐに病院を受診するようにしてください。

おたふくかぜ

ムンプスウイルスに感染することで発症し、耳の下にある耳下腺が晴れて痛みを伴います。感染した人のうち焼く30%ほどは38〜39度ほどの発熱が見られます。

みずぼうそう

水痘・帯状疱疹ウイルスに感染することで発症し、全身に生じた発疹が24時間以内に全身へと広がり、同時に2〜3日発熱が続くこともあります。発熱は発症した年齢が高いほど長期間続く傾向があるので注意が必要です。

子供の急な発熱で登園の目安は?

熱が下がって1日経ち、元気があり普段通りであれば登園しても問題ないでしょう。ただし38度以上の熱が出たあとは、小児科を受診してから登園することをおすすめします。

熱が下がっても活発に動くと熱をぶり返すこともあるので、数日は注意するようにしましょう。