肺炎球菌感染症とは?
肺炎球菌に感染することで肺炎だけではなく、中耳炎や副鼻腔炎も発症することがある病気で、脊髄にまで感染が広がった場合は脊髄炎、菌が血液を通して全身へと広がった場合は敗血症を起こすなど重症化する可能性があります。
肺炎球菌は喉や鼻の粘膜に存在している細菌ですが、健康な人は無症状なことが多く、免疫力が弱い乳幼児や高齢者、成人でも免疫力が低下している場合は注意が必要です。
肺炎球菌は薬90種類以上も型がありますが、症状が悪化しやすい型はあまり多くはありません。
肺炎球菌感染症の感染経路は?
感染者のくしゃみや咳などの飛沫を、直接吸い込むことで感染する飛沫感染により感染が広がります。
肺炎球菌感染症の感染で現れる症状は?
発熱や全身のだるさ、悪寒、呼吸が苦しいなどの症状が急に現れます。肺炎球菌の感染が体の他の部位へ広がったときには、鼻や耳から匂いのある膿が出る場合があります。
また髄膜炎や敗血症などを引き起こしている場合は、ぐったりしていたり、意識がなかったり、けいれんが起きることがあります。
肺炎球菌感染症の検査方法は?
呼吸困難な症状が見られる場合は、胸部レントゲン検査を行い肺炎を起こしているかを確認します。そのうえで、血液検査や喉の粘膜から肺炎球菌が検出できるか確認を行います。
他にも肺炎球菌を検出するために、成人であれば尿を利用した検査キットや、髄膜炎が疑われる場合は腰椎穿刺検査を行い、髄液に細菌が感染していないかの確認を行うことがあります。
肺炎球菌感染症の治療方法
基本的にはペニシリン系の抗菌薬を使用して治療を行います。肺炎や中耳炎などその他に明らかな症状が出ている場合は、症状を緩和させる対症療法を行うことがあります。
近年抗菌薬に抵抗性をもつ肺炎球菌が現れてきているため、処方された薬は症状が治まったとしても最後まで飲み切るようにしましょう。
肺炎球菌感染症の自宅でのケア方法
医師に処方される薬の服用以外にも、自宅で行えるケア方法があります。
部屋の湿度を一定に保つ
空気が乾燥している場合は、呼吸が苦しくなる可能性があります。特に冬場は空気が乾燥しやすくなるので加湿器や、部屋に濡れタオルを干すことで湿度を保つようにしましょう。
体をきれいにする
発熱しているときは汗をかきやすくなっているので、こまめに汗を拭くようにしましょう。体調が良ければお風呂に入っても構いませんが、シャワーで軽く流すようにすると良いでしょう。
また耳や鼻から膿が出ている場合はこまめに拭き取り、拭き取った後はしっかりと手洗いを行うようにしてください。
こまめに水分補給を行う
脱水症状を防ぐためにもこまめに水分補給を行いましょう。汗をよくかいているときは、水分と塩分を同時に摂取することができる経口補水液がおすすめです。
肺炎球菌感染症の予防方法は?
肺炎を起こす原因としては肺炎球菌が最も多く、肺炎球菌の予防接種を受けておくことが予防や重症化を防ぐ上で大切です。
肺炎球菌の予防接種は定期接種として定めらているので、生後2ヶ月〜満5歳までの間に4回受ける必要があります。
定期接種は法律に従って各自自体が実施しており、無料で受けることができるため、十分な抗体を作るためにも4回必ず受けるようにしましょう。
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