りんご病とは?感染経路は?
りんご病は正式には「伝染性紅斑」という名前の感染症で、ヒトパルボウイルスB19に感染すると、頬がりんごのように赤くなるので「りんご病」と呼ばれています。
子供から大人まで幅広い年代に感染する感染力が強い感染症ですが、特に6〜12歳までの子供に発症する傾向があり、発疹が出る前の時期が最も感染力が強く、赤い発疹が出た頃には感染力はほとんどありません。
感染経路としては、感染者の咳やくしゃみなどの飛沫から直接感染する飛沫感染と、飛沫が付着したドアノブなどを触った手で鼻や口を触ることで感染する接触感染の2種類があります。
子供のりんご病で現れる症状は?
微熱、喉の痛み、関節痛などの症状がみられたあと、顔や全身に赤い発疹が広がっていきます。
● 発症初日
両側の頬に発疹が現れます。発疹は徐々に赤くかゆみを伴うようになります。
● 発症1〜2日後
頬だけではなく、腕や足の外側にも発疹が出てきます。発疹同時がくっつき広がっていくのでレース状の網目模様や波模様に見えます。
● 発症3〜4日後
発疹は最も赤く熱を持つことがあります。この状態は通常1週間程度でおさまりますが、患部を日光に当てたり、入浴したり、運動するとかゆみが増すことがあるので注意が必要です。
子供のりんご病で病院に行くタイミングは?
子供の顔や体に赤い発疹が出ている場合は、溶連菌感染症などりんご病以外の病気の可能性もあるため、一度病院を受診して検査するようにしましょう。
りんご病の検査方法は?
りんご病特有の「頬が赤くなっている」という症状を観察した上で、ヒトパルボウイルスB19に感染しているかを調べるために血液検査を行います。
りんご病の治療方法
りんご病の症状自体は比較的軽く、子供も元気な場合が多いので、特に治療を行う必要はありません。
顔にできた発疹は1〜2日程度、腕や足の症状も1〜2週間程度で薄くなっていきます。
子供がりんご病にかかったときの自宅でのケア方法
かゆみなどの症状が出ている場合は、次のことに気をつけてください。
かゆみは掻かずに冷やす
患部がかゆい場合は、保冷剤などをタオルの上から当てて冷やすようにしましょう。爪などで掻くとかえってかゆみが強まり、皮膚に傷痕が残る場合があります。
空気を乾燥させない
喉が痛い場合は、乾燥した空気や冷たい空気を直接吸い込まないようにすることと、喉を乾燥させないようにすることが大切です。
特に冬場は空気が乾燥しやすいので、部屋にいる場合は加湿器や濡れタオルを吊るしたり、外出する場合はマスクをすると良いでしょう。
体をきれいにする
湿疹が出ている場合でも、子供が元気である場合は入浴しても構いませんが、体温が上がるとかゆみが増すことがあるのでサッと汗を流すようにしましょう。
体を洗う際には、低刺激のボディーソープをしっかりと泡立てて優しく洗うようにしてください。
子供がりんご病にかかったら、保育園や幼稚園はいつから行ける?
発熱などの症状が出ていなければ幼稚園や保育園、学校を休む必要はありませんが、医師の診断結果を伝えた上で、念の為園や学校に相談するようにしましょう。
りんご病にはワクチンはないため、日々手洗い・うがいを行い、外出時にはマスクを使用することで感染を予防しましょう。