子供に血便がでたときに病院へ行く目安は?
しばらく様子を見る
まず血便以外にどんな症状が出ているのかをチェックしてください。血便以外に明らかな症状がない場合はしばらく様子を見ます。
トマトやイチゴなどを大量に食べた後の便が血便に見えることがありますが、消化されずに残ったものが便に混ざっているだけで病気ではないので安心してください。
病院へ行く
以下のような場合は、すぐに病院を受診しましょう。夜間や休日であれば、救急病院や往診を利用してください。
● 下痢や嘔吐がみられる
● お腹が張っている
● ぐったりしている
● 発熱している
● おしっこが出ていない
特にお腹を触ってソーセージのようなしこりがある場合は、救急車を呼びましょう。
子供に血便がでたときの対処法は?
下痢や嘔吐は我慢させない
下痢や嘔吐が見られる場合は、自然に状態が落ち着くまでしばらく様子を見ましょう。
下痢や嘔吐は体の中からウイルスや細菌を排出するための反応です。下痢止めや吐き気止めを使うと、症状の回復が遅れてしまうこともあるので、自己判断での使用は控えてください。
水分補給
嘔吐や下痢をしている場合は体から水分が失われやすくなっています。脱水症状を予防するために、こまめに水分を補給しましょう。
塩分と水分を同時に摂取できる経口補水液がおすすめです。
栄養補給
下痢や嘔吐がある場合は無理して食事を行う必要はありません。食欲がある場合は消化の良いうどんやお粥、ゼリーなどがおすすめです。少量ずつ開始してみましょう。
他人に感染させない
病気のお子様の下痢を介して感染が広がることがあります。便を処理した際には手洗いうがい、消毒を行い感染を広げないようにしましょう。
子供の血便の原因は?
主に細菌による感染症が原因で、嘔吐や下痢、発熱などの症状が現れます。
便秘
便秘が原因で固くなった便を排便する際に肛門が切れて血が出て、お腹が張り食欲が低下することがあります。
症状を改善するためには食事内容や生活習慣を見直し便秘を解消する必要があるので、一度医師に相談しましょう。
細菌性腸炎(食中毒)
黄色ブドウ球菌や、サルモネラ菌、カンピロバクター菌などの細菌が原因で感染が生じます。
食品中で細菌は増殖しますが、その食品を食べることにより感染し、発熱や嘔吐、下痢などの症状があわられます。
原因菌によっては症状が重症化することもあるので、該当する症状が見られた場合は一度病院を受診しましょう。
腸管出血性大腸菌感染症(0-157)
特に菌が増殖しやすい夏場に、15歳以下の子供に発症することが多く、腹痛を伴う下痢や発熱、血便が現れます。
子供の場合、0-157が原因で貧血や腎不全、けいれんなど他の病気を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。
また感染力が非常に強く、一緒に食事をした家族にも下痢や血便といった症状が現れた場合は早めに医師に相談しましょう。
腸重積
まれに、腸の一部が腸の中に入り込んで重なる病気で、嘔吐や顔面蒼白、お腹にソーセージのようなしこりやけいれんが症状として現れます。
陥入した腸管への血の流れが悪いために、虚血によって粘膜が痛むことで出血します。
重なっている腸の部分は早急に治療を行わないとより重篤な症状につながるので、該当する症状が見られた場合はすぐに病院を受診しましょう。
子供の血便の予防法は?
手洗い・うがいを行う
感染の原因となる細菌を口から体内に侵入させないように、外出の後やトイレの後、食事の前などこまめに手洗いとうがいを行ってください。
食品を十分加熱する
酸に強い細菌も、食品を加熱することで菌を死滅させることができます。
加熱する際に、温度のムラがあると菌の増殖を促すことになるので、加熱ムラがないように注意しましょう。
爪を切る
皮膚と爪の間にはゴミや皮脂が溜まりやすく、細菌が繁殖している場合があります。
そのまま料理をしたり、料理を食べたりすると感染につながるので、爪を常に短くして細菌の増殖を防ぎましょう。