子供が耳を痛がるときに病院へ行く目安は?
しばらく様子を見る
まず耳の痛み以外にどんな症状が出ているのかをチェックしてください。
黄色い鼻汁や熱が出ている場合は中耳炎の疑いがありますが、日常生活に支障が出ていない場合は診療時間に一度受診しましょう。
病院へ行く
以下の症状が見られる場合は、すぐに病院を受診しましょう。夜間や休日であれば、救急病院や往診を利用してください。
● 痛みが我慢できず、食事や睡眠ができない
● 熱が38度以上あり、ぐったりしている
● 耳が聞こえにくい
● 頭痛や吐き気がある
子供が耳を痛がるときの対処法は?
痛みを抑えるための応急処置を行います。
● 冷やしたタオルや保冷剤で耳の裏を冷やす
● 子供用の鎮痛剤を服用する
鎮痛剤を使用する際は、医師や薬剤師の指示に従い、自己判断で使用することは控えましょう。
子供が耳を痛がる原因は?
中耳炎
耳の鼓膜から三半規管や耳管までを「中耳」といい、細菌やウイルスが原因で中耳に炎症が生じるため耳の痛みを感じます。
生後6ヶ月〜5歳くらいまでの子供に多く見られ、耳の痛み以外に黄色い鼻汁や、高熱をともなうことが特徴です。中耳炎を放置しておくと、他の病気を合併する恐れもあるので、早めに病院を受診して治療を行うことが大切です。
外耳炎
耳の耳介から鼓膜までを「外耳」といい、外耳が炎症を生じることで耳の痛みを感じます。
主に耳掃除や、耳を掻きむしることで外耳が傷つき、傷口から細菌が感染することで炎症が生じます。中耳炎が原因で鼓膜が破れた場合も外耳炎が生じることがあります。
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)
2〜9歳頃の子供がムンプスウイルスに感染することで発生し、耳の下にある「耳下腺」が炎症を起こし腫れと痛みを感じます。
耳下腺の腫れと痛み以外に頭痛や腹痛などの症状が見られる場合は、髄膜炎や脳炎を生じている可能性があるので、すぐに病院を受診しましょう。
子供が耳を痛がるときのホームケアは?
患部を冷やす
炎症が起きて痛みを感じる場合は、患部を冷やすことで痛みを緩和させましょう。痛みがひどい場合は鎮痛剤を使用してもよいでしょう。
液だれを拭き取る
中耳炎や外耳炎の炎症がひどく、耳から黄色の匂いのある液が出てくる場合は、ティッシュや綿棒でこまめに耳だれを拭いてきれいにしてあげましょう。
ティッシュや綿棒を耳の中に入れると傷口を広げる可能性もあるので注意が必要です。
体をきれいにする
体をきれいな状態に保つことで、かゆみの発生を抑えることができます。
耳が痛いときにお風呂に入ることは問題ありませんが、体があたたまることで痛みが増す可能性があります。痛みがひどい場合は湯船に浸かるのは避けて、シャワーで済ますようにしましょう。
子供が耳を痛がるときの治療法は?
原因に合わせた治療を行います。中耳炎や外耳炎の場合は抗生物質を服用し、おたふく風邪の場合は対症療法を行い自然に回復するのを待ちます。
中耳炎や外耳炎でひどい場合は、溜まっている膿の除去や鼓膜を切開することもあるので、子供が耳を痛がる場合は放置せずに一度病院を受診しましょう。
医師に処方された薬は症状が軽くなったからといって自己判断で服用をやめると再発する可能性があるので、医師の指示に従い最後まで飲み切るようにします。