熱性けいれんとは?症状は?
生後3ヶ月〜5歳までの乳幼児期に発熱すると起こる発作で、髄膜炎や代謝異常などの発作を起こす原因がなく、今までにてんかん発作が起きてない場合に熱性けいれんと判断されます。
熱性けいれんは遺伝し、親や兄弟も熱性けいれんを経験している場合が多いことが特徴です。
熱性けいれんの主な症状
主に以下のような症状が見られます。
● 急な発熱の24時間以内にけいれんが起きる。
● けいれんは左右対称で、5分程度で治まる。
● けいれんの回数は基本的に1,2回
けいれん以外の脱力、一点を凝視する、黒目が上向くなどの症状が生じることもあります。
子供に熱性けいれんが起こったときの対処法は?
熱性けいれんは通常一過性で、5分以内に治まることが多い病気です。まずは慌てずに様子を見ながら、以下を行ってください。
● 体温を測る
● けいれんの継続時間を測る
体を揺する、頬を叩く、口の中にものを入れる、などの対応はやめましょう。口の中にものを入れた場合に、誤飲や窒息死につながる可能性があるので注意が必要です。
子供の熱性けいれんで病院へ行く目安は?
しばらく様子を見る
けいれんが5分以内に治まり、意識も戻った場合はしばらく様子をみます。
初めて熱性けいれんが起きたときは、診療時間内に病院を受診しましょう。
急いで病院へ行く
以下のような症状が出ている場合は、急いで病院を受診してください。夜間や休日であれば、救急病院や往診を利用しましょう。
● けいれんが5分以上続く
● けいれんが5分以内に治まるが、24時間以内に再発する
● けいれんが5分以内に治まるが、意識が戻らない
● 左右非対称なけいれん
● 顔が真っ青でチアノーゼを起こしている
子供の熱性けいれんを予防するには?
熱性けいれんは繰り返さないので、ジアゼパム座薬(ダイアップ座薬)を使用する必要はありません。万が一以下項目に該当する場合は、使用しましょう。
薬を使用する際の判断基準
● けいれんが15分以上続いている場合
● 次の①〜⑥のうち2つ以上の項目が該当する熱性けいれんが2回以上繰り返し生じた場合
① 体の一部分の発作や24時間以内にけいれんが再発する
② 発達遅延などの神経学的異常がみられる
③ 家族に熱性けいれんやてんかんを経験した人がいる
④ 12ヶ月未満
⑤ 発熱後1時間以内での発作
⑥ 38度未満での発作
薬の使用方法
37.5度を超えた場合に一度ジアゼパム座薬を使用し、変わらず発熱が続いている場合は8時間後に同じ量を追加します。