子供に湿疹ができたときの対処法は?原因や病院へ行く目安とは?

子供に湿疹ができたときはすぐに病院へ行く必要があるの?

しばらく様子を見守りましょう

特に強いかゆみがなく、湿疹の範囲が狭い場合は、しばらく様子を見て問題ありません。かゆがるときは患部を冷たいタオルで冷やしましょう。温めるとかゆみが強くなってしまうので、注意してください。

かゆみが続く場合や湿疹が治まらない場合は、通常の診療時間に受診しましょう。

すぐに病院を受診するようにしましょう

以下のような場合は、すぐに病院を受診しましょう。夜間や休日であれば、救急病院や往診サービスを利用してください。

● 患部を冷やしてもかゆみが強く、がまんできない
● 湿疹が全身に広がっている
● 元気がなく、ぐったりしている
● 息が苦しそう
● 腹痛や嘔吐をともなう
● 血便が出ている

呼吸困難になっている場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

子供に湿疹ができたときの対処法は?

子供の肌に湿疹があらわれた場合には、まずは湿疹ができている場所をきれいに洗い、患部を冷やして様子を見てください。

そのうえで、湿疹が出ているのが原因を探すことが大切です。

原因がわかるまでは、自己判断でステロイドや抗ヒスタミン薬といった薬を使うのは避けましょう。

子供に湿疹ができる原因とは?

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、食物アレルゲン(タンパク質など食物が原因のアレルギー物質)や環境アレルゲン(ハウスダストやダニなど)が体内に取り込まれたときに過剰な免疫反応が生じることで生じます。主に皮膚の柔らかい部分(手足の関節や耳たぶなど)に湿疹が現れ、肌の乾燥と強いかゆみを伴うことが特徴です。

汗疹(あせも)

汗を排出する汗腺が詰まって炎症が起きることで生じます。特に脇の下や腕の内側など、汗がよく出る部分にかゆみを伴う湿疹ができます。

蕁麻疹(じんましん)

ストレスや食べ物、虫刺されといった刺激によってヒスタミンが分泌されて生じます。蕁麻疹の場合は24時間以内に治まることが多いのですが、アレルギー反応が強い場合は呼吸困難になってしまうため注意深く観察することが大切です。また、長期間繰り返すこともあるので注意が必要です。

接触性皮膚炎

金属や化学物質、植物といった原因物質に触れることでアレルギーが生じて、原因物質に触れた箇所に痛みやかゆみを伴う湿疹があらわれます。

伝染性膿痂疹(とびひ)

ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌の感染が原因で水疱や湿疹を生じます。湿疹を引っ掻いた手で全身を触ってしまうと全身へと感染が広がるので注意が必要です。

水痘(水ぼうそう)

水痘・帯状疱疹ウイルスの感染が原因で軽い発熱や頭痛とともに全身に湿疹が生じます。湿疹は1週間程度でかさぶたになるまでは、感染力があるため湿疹は潰さないように注意しましょう。

麻疹(はしか)

麻疹ウイルスに感染することで湿疹が生じます。湿疹の他には発熱や咳、結膜炎等の症状が見られ、湿疹は時間とともに全身へと広がります。口の中に白く小さな斑点が現れることが特徴です。

風疹(三日はしか)

風疹ウイルスに感染することで微熱や咳とともに湿疹が生じます。耳の下や首などリンパ節が腫れるのが特徴です。

溶連菌感染症

発熱や喉の腫れなどの症状が出たあと、舌の表面に「イチゴ舌」と呼ばれる赤いブツブツや全身にかゆみをともなう小さな発疹が現れることがあります。

手足口病

4歳くらいまでの子供がかかりやすい感染症で、さまざまなウイルスが原因で手や足、口の中に湿疹とまれに微熱が生じます。

りんご病(伝染性紅斑)

頬がりんごのように赤くなることから「りんご病」と呼ばれています。手足に網目状の発疹が出るのが特徴で、発熱や関節痛などの風邪のような症状が現れます。1週間ほどで発疹は自然と消えていきますが、紫外線などの刺激を受けると長引くこともあります。

子供に湿疹ができたときの注意点は?

湿疹ができると強いかゆみを伴うことがありますが、かゆいからといってかきむしると、全身に広がったり、跡が残ったりすることがあります。子供がかきむしらないように患部を冷やしたり布で覆ったりしましょう。

かゆみを我慢できずかきむしってしまったときのために、爪は短く切っておきましょう。

また、処方された薬は、用法・用量を守って使うようにしましょう。

子供に湿疹ができたときの体の洗い方は?

湿疹ができたときは、患部をはじめ体全体を清潔に保つことも大切です。

低刺激の固形石鹸をよく泡立ててから手で優しく洗い、ぬるま湯でしっかりとすすいでください。石鹸を使うことで汚れや雑菌を落とすことができます。

ナイロンタオルなどを使うと肌を傷つけてしまうため、素手で洗うようにしてください。

湿疹がひどいときや発熱しているときは入浴を控え、濡れたタオルで体を拭くか、シャワーで軽く流すだけにしておきましょう。