アデノウイルスの潜伏期間は?
アデノウイルスは血清型よって差はありますが約5〜7日が潜伏期間があると考えられています。血清型の中には14日ほど潜伏する型もあり、発症の心当たりがないこともまれにあります。
潜伏期間に特有の症状が出ることはありませんが、潜伏期間中にはウイルスを排出しているので無意識のうちに感染を広げる可能性があります。
アデノウイルス感染症とは?
アデノウイルスは発熱や咽頭炎、結膜炎などを引き起こすウイルスで、ウイルスの血清型の数がとても多く、感染した型によって喉の痛みや結膜炎、腹痛、排尿時の痛みなど症状が異なることが特徴です。
アデノウイルスの感染経路は?
アデノウイルスの感染経路は大きく分けて2つの感染経路があります。
飛沫感染
感染者の咳やくしゃみの飛沫を近くの人が吸い込むことで感染するのが飛沫感染です。飛沫中のウイルスが付着したドアノブやスイッチ、手すりなどを触った手で口に触れることで間接的に感染することもあります。
糞口感染
トイレのあとに手指の消毒が不十分な場合に感染するのが糞口感染です。小さな子供では手洗いが不十分で排便後に微量の便が付着していることがよくあるため、保育園や幼稚園、小学校などでしばしば感染が広がる原因となっています。
アデノウイルスに感染した時の症状は?
アデノウイルスは感染するウイルスの型によって発症する病気と症状が異なります。
扁桃炎
アデノウイルスが扁桃腺に感染すると、発熱が3〜4日続き、扁桃腺が腫れて表面に白い膿が出ることがあります。
プール熱
アデノウイルス3型がおもな原因で発症します。数日続く高熱や喉の痛み、結膜の炎症などの症状が現れます。
はやり目(流行性角結膜炎)
アデノウイルス8型や19型、37型などが原因で、目の充血や目やに、目の中がゴロゴロする違和感などが症状が現れます。
胃腸炎
31型や40型、41型のアデノウイルスに感染して発症することが多く、発熱や腹痛、嘔吐、下痢といった症状が現れます。
肺炎
7型のアデノウイルスに感染して発症し、高熱や激しい咳などを引き起こします。
出血性膀胱炎
膀胱の粘膜から出血し、炎症を起こします。血用や頻尿、排尿時の痛みが見られるのが特徴です。
病院へ行く目安
アデノウイルス感染症は風邪のような軽症であることがほとんどですが、次のような症状が見られる場合はすぐに病院へ行きましょう。
● 下痢や嘔吐がひどく、歯茎が乾燥するなどの脱水症状が見られる
● 咳がひどく、眠ることができない
● 呼吸が苦しそうで、顔色が青白い
● ぐったりしている