RSウイルス感染症で嘔吐|原因や病院へ行く目安、対処法

RSウイルス感染症とは?

RSウイルス感染症とは、RSウイルス(respiratory syncytial virus)というウイルスに感染することで生じる感染症です。以前は冬に流行することが多い感染症でしたが、最近は夏や秋でも感染することがあり、季節性はなくなってきています。

2歳までにほぼ100%の子供が感染するといわれていますが、RSウイルスは免疫を獲得した後も何度も感染するタイプのウイルスであるため、大人でもRSウイルスに感染する可能性があります。

RSウイルス感染症の症状は?

RSウイルス感染症は、感染後2~8日の潜伏期間を経て、38〜39度の発熱や鼻水、咳、喉の痛みといった風邪と似た症状が現れます。

幼児の場合は比較的軽い症状のまま治ることが多いですが、0歳児の赤ちゃんが初めてRSウイルスに感染すると、細気管支炎や肺炎など重症化する可能性があるため、注意が必要です。

RSウイルス感染症で嘔吐をすることもある?

RSウイルスは呼吸器系に感染するウイルスなので、消化器系に影響が及ぶことはないといわれています。そのため、症状は発熱や鼻水、咳、喉の痛みなどで、嘔吐や下痢が起こることは基本的にありません。

RSウイルス感染症にかかっているときに嘔吐をする原因は?

前述の通り、RSウイルスが原因で嘔吐をすることは基本的にありませんが、RSウイルス感染症にかかって激しい咳が出ると、飲み物や食べ物を口に入れたときに咳と一緒に吐き出してしまうことがあります。

RSウイルス感染症にかかって嘔吐したとき病院へ行く目安

RSウイルス感染症にかかっているときに食後しばらくして嘔吐や下痢をした場合は、RSウイルスだけでなく他のウイルスや細菌に感染している可能性があります。

2歳頃までの乳幼児がかかりやすく嘔吐の症状が出る感染症は、ロタウイルス、ノロウイルス、胃腸炎などです。嘔吐を繰り返したり、下痢の症状もみられたりするときは、早めに病院を受診して診断してもらいましょう。

RSウイルスの咳で嘔吐をしたときの対処法は?

RSウイルス感染症で咳がひどくて嘔吐をしたときは、咳が少しでも治まるように対処しましょう。部屋の湿度を高くしたり、赤ちゃんを寝かせるときに10~30度起こしたりすると、呼吸がしやすくなります。喉を乾燥させないために、こまめな水分補給も大切です。

RSウイルスに感染して病院を受診すると、咳に対する咳止めや去痰剤、器官の炎症を抑える薬などが処方されることが多いので、薬を適切に服用することで咳による嘔吐が落ち着いてくることもあります。