インフルエンによる鼻水|出る時期や特徴、感染力

インフルエンザとは?

インフルエンザは、インフルエンザウイルスの感染によって起こる呼吸器感染症で、毎年12月~翌3月にかけて流行します。38度以上の発熱と共に、頭痛や関節痛、倦怠感などの症状が突然現れます。さらに、喉の痛みや鼻水、咳といった呼吸器系の症状が続きます。

発症から1週間から10日ほどで治ることがほとんどですが、子供の場合は重症化して、熱性けいれんや中耳炎、肺炎、気管支喘息を併発したり、まれに神経症状を伴うインフルエンザ脳症に進行したりすることもあります。

インフルエンザで鼻水は出る?

インフルエンザに感染すると1〜3日間程の潜伏期間を経て、急な発熱や頭痛、関節通、倦怠感といった症状が現れ、その後1〜3日して鼻水が出ることがあります。

鼻水と共に、喉の痛みや咳、くしゃみといった症状も現れます。インフルエンザは発症から10日前後で症状が落ち着くため、鼻水もそのタイミングで治まります。

インフルエンザになると必ず鼻水が出るわけではなく、鼻水が出ないこともあります。また、アレルギー疾患(アレルギー性鼻炎、喘息など)を持っている人は、鼻水が症状として出やすい傾向があります。

インフルエンザの初期症状で鼻水が出る?

前述のように、インフルエンザは38度以上の高熱、頭痛、関節痛、倦怠感などの症状から始まることがほとんどで、初期症状で鼻水が出ることはありません。

ただし、インフルエンザの予防接種を受けた後にインフルエンザに感染した場合は、高熱は出ず、鼻水や喉の痛み、咳といった呼吸器系症状だけが起こることもあります。これは、予防接種の効果によって感染しても症状が軽く済むためです。

インフルエンザで出る鼻水の特徴は?

インフルエンザによって出る鼻水は、風邪や他の病気のときに出る鼻水と基本的には同じです。初めは透明でサラサラしていて、しばらくすると黄色や緑色の粘りのある鼻水になります。時間が経つにつれて黄色や緑色になるのは、ウイルスと戦った白血球の死骸が鼻水に含まれるからです。

インフルエンザによる鼻水で病院に行く目安は?

インフルエンザの初期症状が出た段階で病院を受診して、適切な診断を受けていれば、後に鼻水が出たときに再受診する必要はありません。ただし、他の症状が治まっても鼻水だけが長く続いたり、症状が悪化したりしているときは、病院を受診しましょう。

インフルエンザの鼻水の感染力は?

インフルエンザにかかると、大人は症状が出る前日から発病後5日まで、子供は発症の数日前から10日以上にわたってウイルスを保菌しています。そのため、熱が下がっても鼻水にはウイルスが含まれていて感染力が残っていると考えられます。

鼻水が出ている間はまわりにインフルエンザをうつしてしまう可能性があるため、鼻水が付いたティッシュやマスクなどを捨てるときは、ビニール袋に入れて密閉してからごみ箱に入れるようにしましょう。インフルエンザに感染した人の鼻水が衣類などに付いた場合は、その場所には触れず、すぐに洗濯するようにしてください。

インフルエンザで鼻水が出たときの注意点

インフルエンザで鼻水が止まらないからといって、自己判断で市販の風邪薬などを使うのはやめましょう。市販の風邪薬には、インフルエンザに感染したときには使用を避けるべき成分が含まれている可能性があります。

具体的には、サリチル酸系医薬品やジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸といった成分が含まれた薬は、インフルエンザにかかったときは服用できません。これらの成分が含まれた風邪薬を服用することで、インフルエンザ脳症やライ症候群という重い病気を引き起こす可能性が指摘されています。

インフルエンザで鼻水が続き、夜に眠れない、くしゃみが続くなど、生活に支障が出たときは、医師に相談して適切な薬を処方してもらいましょう。