インフルエンザとは?
インフルエンザは、インフルエンザウイルスの感染によって起こる呼吸器感染症で、毎年12月~翌3月にかけて流行します。一般的に1〜3日間程度の潜伏期間を経て発症し、38度以上の発熱と共に、頭痛や関節痛、倦怠感などの症状が突然現れます。その後、喉の痛みや鼻水、咳といった症状が続きます。
乳幼児から高齢者まで年齢を問わず感染する可能性がありますが、子供の場合は、中耳炎や熱性けいれん、肺炎、気管支喘息を併発したり、まれに神経症状を伴うインフルエンザ脳症に進行することもあるため、流行期に急に高熱が出たときは注意が必要です。
インフルエンザを予防するためには?
インフルエンザを予防するためには、以下のような方法が有効だとされています。
● 手洗いを徹底する
● 適度な湿度を保つ
● 休養と栄養バランスのよい食事をとる
● 流行時は人混みや繁華街への外出を控える
● 流行前にワクチンを接種する
次からは、それぞれの予防法について詳しく説明していきます。
インフルエンザの予防策:手洗いを徹底する
流水と石鹸での手洗いによって、手指についたインフルエンザウイルスを除去することができ、接触や飛沫感染を予防できます。外出先から帰ってきたときや、くしゃみや咳を手でおおった後、食事の前などには、必ず手洗いをしましょう。
アルコール製剤も有効とされていますが、手に明らかな汚れがついているときは消毒効果が低下するため、まずは流水と石鹸で洗うようにしてください。
インフルエンザの予防策:適度な湿度を保つ
空気が乾燥すると気道粘膜の防御機能が下がるため、インフルエンザに感染しやすくなります。
室内では、加湿器を使ったり洗濯物や濡れタオルを干ししたたりして、50~60%の湿度を保つようにしましょう。また、定期的に換気をして空気を入れ替えるようにしましょう。
インフルエンザの予防策:休養と栄養をとる
日頃から十分な休養と栄養をとることで、体の抵抗力を高めることができます。睡眠をたっぷりとり、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
インフルエンザの予防策:人混みへの外出を控える
インフルエンザが流行している時期は、人混みや繁華街へ出かけることは控えましょう。どうしても人混みへの外出が必要なときは、不織布製マスクを着用することで、ある程度の飛沫感染を防ぐことができると考えられています。
インフルエンザの予防策:流行前にワクチン接種をする
国内の報告によると、ワクチンの接種により、インフルエンザA型の約60%、B型の約40%を予防でき、子供の入院はA型で約50%、B型で約30%減らすことができるといわれています。
ワクチン接種によってインフルエンザの感染を完全に予防できるというわけではありませんが、感染後の発症を抑えたり、発症しても重症化を抑えたりする効果があるとされています。
インフルエンザワクチンの接種後、効果が出るまでに2週間程度かかるため、流行する前に接種を受けておくようにしましょう。