インフルエンザによる下痢|原因や病院を受診する目安

インフルエンザとは?

インフルエンザはインフルエンザウイルスの感染することによって起こる病気で、毎年12月~翌3月にかけて流行します。一般的に1〜3日間程度の潜伏期間を経て発症し、38度以上の発熱と共に、頭痛や関節痛、倦怠感などの症状が急に現れます。さらに、のどの痛みや鼻水、咳といった症状が続きます。

通常は1週間ほどで治りますが、子供の場合は、熱性けいれんや中耳炎、肺炎、気管支喘息を併発したり、まれに神経症状を伴うインフルエンザ脳症に進行することもあります。

インフルエンザによる下痢とは?

インフルエンザの主な症状は、発熱と呼吸器系に関係するものですが、下痢や嘔吐といった消化器系の症状が見られることもあります。

インフルエンザウイルスにはA型やB型などの種類がありますが、下痢の症状はA型でもB型でも出ることがあります。

インフルエンザで下痢が起こる時期は?

インフルエンザは、発症の前日から発症後3~7日間にわたってウイルスを多く排出するといわれています。解熱後もウイルスが体内にとどまっているため、治りかけの頃に下痢の症状が出ることが多いようです。インフルエンザの初期症状として下痢が起こることは稀です。

インフルエンザによる下痢の原因は?

インフルエンザで下痢をする原因は、インフルエンザの症状の一つである場合と、抗インフルエンザウイルス薬の副作用の場合があります。

抗インフルエンザウイルス薬は病院で処方される治療薬で、発症から48時間以内に使用を開始することで、発熱の期間を短縮したりウイルスの排出量を減らす効果が期待できます。

いくつかの種類がありますが、タミフル、イナビル、リレンザといった抗インフルエンザウイルス薬を使用すると、副作用として下痢の症状が現れることがあります。

また解熱剤を使用したときも、副作用として下痢の症状が出ることがあります。

インフルエンザの下痢で病院を受診する目安は?

しばらく様子を見る

前述の通り、インフルエンザによる下痢は発症後しばらくしてから起こることがほとんどです。インフルエンザの初期症状の段階で病院を受診して適切な診断と治療を受けていれば、下痢をしてもそのまましばらく様子を見ましょう。

すぐに病院へ行く

下痢によって脱水症状を起こしている場合や、下痢や嘔吐の症状が激しいときは、病院を受診してください。下痢が長引く場合は腸管の状態が悪化している可能性も考えられるため、早めに受診しましょう。

自己判断で市販の整腸剤や下痢止めを使用するのは控えてください。下痢の症状がひどくて薬が必要なときは、受診して適切な薬を処方してもらいましょう。

インフルエンザによる下痢で自宅でのケア方法は?

水分補給をする

インフルエンザで下痢をしたときは、こまめな水分補給を心がけましょう。高熱が出て全身の怠さも加わると食欲がなくなることもありますが、食べたり飲んだりしていない状態で下痢が続くと、脱水症状を起こす恐れがあります。

消化の良い食事にする

下痢をしているときは胃腸が弱っているので、豆腐や味噌汁、ヨーグルトなど、消化の良い食べ物がおすすめです。

消化の良い食事にする

体力を消耗しないように、できるだけ安静に過ごすようにしましょう。子供はインフルエンザにかかっても熱が下がると比較的元気になって、普段のように遊んだり動いたりしたがるかもしれませんが、下痢が治まるまでは室内でゆっくり過ごすようにしてください。