インフルエンザとは?
インフルエンザは、インフルエンザウイルスの感染によって起こる呼吸器感染症で、毎年12月~翌3月にかけて流行します。
1〜3日間程度の潜伏期間を経て発症し、38度以上の発熱と共に、頭痛や関節痛、倦怠感などの症状が突然現れます。その後、のどの痛みや鼻水、咳といった症状が続きます。乳幼児から高齢者まで年齢を問わず感染する可能性があります。
インフルエンザの熱の特徴は?
インフルエンザの熱の特徴は38度以上の高熱が急に出ることです。40度を超える場合もあります。子供がインフルエンザにかかると、中耳炎や熱性けいれん、肺炎、気管支喘息を併発したり、まれに神経症状を伴うインフルエンザ脳症に進行することもあるため、急に高熱が出た場合は注意が必要です。
インフルエンザの熱が続く期間は?
インフルエンザで熱が続く期間は、一般的に3日程度です。基本的にインフルエンザは、発症してから5日ほど安静に過ごすことで自然に治まるとされていますが、適切な治療をしないと重症化してしまうことがあるため、インフルエンザが疑われる症状が出たら病院を受診するようにしましょう。
インフルエンザの熱で病院に行く目安は?
しばらく様子を見る
突然38度以上の発熱があり、頭痛や関節痛、倦怠感といった症状が出たら、病院を受診しましょう。ただし、インフルエンザは発症してから6時間以上経過しないと、感染しているかどうか正確に診断することができません。
そのため、夜間や休日にインフルエンザを疑うような高熱が出ても、まずは自宅で様子を見て、翌朝に病院を受診しましょう。
病院へ行く
高熱とともに次のような症状が見られる場合や、生後3ヶ月未満で38度以上の発熱がある場合は、すぐに病院を受診するようにしましょう。夜間や休日であれば救急病院を受診するか、往診サービスを利用してください。
● ぐったりしている
● 水分が摂れていない
● 嘔吐を繰り返す
● 呼吸がはやい
また、以下のような場合はすぐに救急車を呼んでください。
● けいれんを起こしている
● 意識が朦朧としている
インフルエンザの熱に対する治療薬は?
インフルエンザに対する治療薬として一般的に使われるのは、抗インフルエンザウイルス薬です。発症から48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬を服用することによって、発熱の期間を1~2日ほど短くできます。
ただし、インフルエンザは安静にしていれば自然に治るケースがほとんどなので、抗インフルエンザウイルス薬は必ず使用しなければいけないものではありません。
インフルエンザで高熱が出て体力の消耗が激しいときなどは、一時的に熱が下げるために解熱剤の使用も検討してもいいとされています。しかし、インフルエンザの熱に対して使える解熱剤と使ってはいけない解熱剤があるため、自己判断で使用するのは控え、医師に処方してもらうようにしましょう。
インフルエンザで熱が出ている間の自宅でのケア方法
インフルエンザで発熱が続いている間、自宅では以下のようなポイントに気をつけてケアをするようにしましょう。
こまめに水分補給をする
発熱すると熱を下げようとしてたくさんの汗をかくため、水分が失われます。こまめに水分補給をして脱水症状にならないように気をつけましょう。食欲がないようなら無理に食事をする必要はありませんが、食べられるときはいつもより消化の良い食事にしてください。
定期的に換気をする
室内にウイルスが充満しないように、しっかり換気をしましょう。部屋が寒くなりすぎないように気をつけながら、定期的に空気を入れ替えてください。
体温に合わせた服装をする
体温が上がりきったら、熱を逃がしやすくするために1枚薄着にしましょう。熱がまだ上がりきっていないときは1枚多く着ます。
お風呂は控える
発熱しているときに入浴すると、体力が奪われたり、熱がさらに上がったりします。お風呂は控えて、清潔なタオルでからだを拭きましょう。
湿度を調整する
インフルエンザでは発熱後に呼吸器系の症状も出るため、空気の乾燥を防ぐようにしましょう。加湿器を置いたり洗濯物を部屋干しにしたりして、適度な湿度を保つようにしてください。