溶連菌感染症の治りかけの発疹|症状や特徴、治療法

溶連菌感染症とは?

溶連菌感染症はA群β溶血性連鎖球菌の感染によって生じる感染症です。子供から成人まで幅広い年代に感染しますが、特に4~10歳頃の子供に多く発症します。

発症すると38~40度の高熱や喉の痛み、いちご舌(舌の表面に赤いブツブツができる)、頭痛、吐き気などの症状が現れます。

溶連菌の治りかけの症状は?

3歳以上の子供が溶連菌に感染した場合、発熱から1~2日して、かゆみを伴う鮮紅色の発疹が全身に現れることがあります。0〜2歳の乳幼児が感染した場合は、風邪のような症状のみで、発熱や発疹は現れないことがほとんどです。

発疹は、一般的に1週間ほどでおさまりますが、治りかけの時期に、手足の指先や発疹が出ていた部位の皮膚がくず状にポロポロとむけることがあります。

溶連菌の治りかけに出る発疹の特徴は?

溶連菌の治りかけに現れる発疹や症状には、部位別に以下のようなものがあります。

手指・手の発疹の症状

手の指先の皮がむけてつるつるになったり、皮膚が赤くなったりします。指の間に小さな赤い斑点(紅斑)が現れることもあります。多くの場合、しばらくすると指の皮が白いくず状にむけてきます。

また、手の皮膚がごわごわ、カサカサしたり、手のひらのシワに沿って皮がむけてきたりすることもあります。

前腕部の発疹の症状

前腕部には、小さな赤い斑点状の湿疹が現れます。ザラザラしていて少し盛り上がった小さな湿疹やニキビに似た丘疹がみられることもあります。

足指・足の発疹の症状

足指には、小さな斑点ではなく指の間に紅斑の広がりが見られます。足の甲に紅斑が現れることがあり、下腿部や大腿部まで広がる傾向があります。

顔や体の発疹の症状

鼻や頬に紅斑が広がり、ニキビに似た盛り上がった発疹が現れることがあります。カサカサとした皮膚の荒れのような変化が見られるのも特徴です。

溶連菌の発疹の治療法は?

溶連菌感染症と診断されると、ペニシリンなどの抗菌剤(抗生物質)が処方されます。服薬から約1~2日で熱が下がり、1週間ほどで喉の痛みがひきます。治りかけに皮がむけるなどの症状が出ても、そのまま処方された薬を飲み続けて問題ありません。

抗菌薬は一般的に10日間分ほど処方されます。症状が落ち着いたからといって服薬をやめてしまうと、症状が再発したり合併症を引き起こしたりする可能性があるため、処方された薬は最後まで服用してください。