子どもの目やに|症状や考えられる病気、病院へ行く目安、対処法

子どもの目やにで病院に行く目安は?

しばらく様子を見る

子どもは新陳代謝が活発なため目やにが出やすいものです。まずは目やにがどのような状態かをよく観察し、以下の症状が出ている場合は一度かかりつけの病院を受診しましょう。

● 1日中目やにが出ている
● 目を頻繁に触っている
● 泣いていないのに涙が出る
● 目の充血以外にも発熱がある
● 黄色、黄緑などのべたついた目やにが大量に出る

すぐに病院へ行く

大量の目やにのほかに、目に強い充血や痛みがある場合や物が見えにくいなどの症状が見られる場合は、すぐに病院を受診しましょう。夜間や休日であれば、救急病院や往診を利用してください。

子どもの目やにとは?

目やには、目の角膜や結膜から分泌される粘液に老廃物やほこりなどが付着してできる場合と目に炎症がおきている場合があります。

子どもの目やに以外に注意したい症状

子どもは大人に比べて免疫力が未熟で目やにができやすい傾向にあります。特に次のような症状がある場合は何らかの病気の可能性があるので注意が必要です。

● 子どもが目をこするくせがあり、目やにだけではなく目の充血や流涙が出ている
● 目が充血して、黄色くベタベタする目やにが大量に出る
● 特定のものに触ったり食べたりすると、目が充血したり目やにが出る

子どもの目やにで考えられる病気は?

結膜炎

結膜炎は、まぶたの裏側と目の表面を覆っている結膜が炎症を起こした状態で、結膜炎の原因にはおもに3種類あります。

細菌性結膜炎

黄色ブドウ球菌などの細菌に感染すると発症します。​​発症すると目が充血して黄色〜黄緑色の粘度のある目やにが出ます。

1〜2週間ほどで自然治癒しますが、目やにを拭いてもすぐにたまる、目が開けられないほど大量に出るなどの症状がある場合は、病院を受診し、点眼薬を処方してもらいましょう。

ウイルス性結膜炎

アデノウイルスやエンテロウイルスなどに感染することで発症します。はやり目(流行性角結膜炎)とも呼ばれ、流涙や充血、まぶたの腫れなどの症状、さらにのどの痛みや発熱が出ることもあります。

アレルギー性結膜炎

花粉などに対するアレルギー反応のひとつとして、目のかゆみや充血、流涙、目やになどの症状が現れます。

涙嚢炎

涙の通り道である涙嚢で菌が繁殖し、炎症を起こしている状態です。目頭に痛みがあり、流涙や目やにが増えます。悪化すると目頭から鼻にかけての皮膚が腫れることがあります。

睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)

「逆さまつげ」とも呼ばれる、子どもによく見られる疾患です。まつげが眼球に向かって生えているため眼球が傷つきやすく、目の痛みや充血、流涙、目やになどを引き起こします。

違和感から強くこすってしまい、結膜炎や角膜炎を併発することも少なくありません。

先天性鼻涙管閉塞症

鼻涙管が閉塞することで涙が眼球に溜まりやすくなり、流涙や目やにの症状が出る病気です。

一般的には新生児早期から目やにが目立ち、3カ月健診などで診断されて治療となりますが、小児期まで診断されない場合もあります。

子供に目やにが出ているときの対処法は?

目やにがたくさん出ているときには、お湯で湿らせた滅菌ガーゼなどで目頭から目尻に向かってやさしく拭き取ってあげましょう。目頭に目やにが溜まっていたら、ガーゼなどを押しつけるようにして拭います。

かゆみが強いようなら冷水で絞ったタオルなどを当てて冷やすと、かゆみがましになります。かゆみで目の周りをかきむしった場合に傷つけないように日頃から子どもの爪を短く切っておくことも大切です。

細菌性結膜炎など、細菌性の疾患で目やにが出ている場合は、家族へ感染する可能性があるため、手指をこまめに洗い、同じタオルを使うことは避けてください。