新生児のくしゃみで病院へ行く目安は?
くしゃみは、鼻の中の異物を外に出すための防御反応です。鼻腔にウイルスや細菌、ほこりなどが入って鼻の粘膜細胞から脳に刺激が伝わると、鼻の中がムズムズしてくしゃみが出ます。
しばらく様子を見る
新生児は気温の変化や空気の状態に敏感なので、くしゃみが出るのはよくあることです。赤ちゃんがくしゃみをしても、機嫌がよくて発熱していなければ、しばらく様子を見ましょう。
すぐに病院へ行く
新生児がくしゃみをしていて以下のいずれかの症状を伴うときは、すぐに病院を受診するようにしましょう。夜間や休日であれば救急病院や往診サービスを利用するようにします。
● 38度以上の発熱がある
● 顔を赤くして「コンコンコン」と長く連続する咳をしている
● 息を吸い込むときに笛のような「ヒュー」という音が鳴っている
● 呼吸が苦しそう
● 母乳やミルクを飲まない
新生児がくしゃみをする原因は?
鼻の機能や粘膜が未発達
赤ちゃんは鼻の機能や粘膜が未発達で、ほこりや乾燥、気温の変化などに敏感に反応するため、頻繁にくしゃみが出ます。
鼻毛が少ない
生後間もない赤ちゃんは、まだ鼻毛が生えていません。鼻毛にはウイルスや細菌、ほこりなどが鼻の中に入るのを防ぐ役割があるため、新生児は大人に比べてくしゃみが多く出るといわれています。
考えられる原因の病気は?
前述の通り、新生児がくしゃみをしていても基本的に問題はありませんが、鼻水や咳、発熱といった症状が一緒に出ているようであれば、次のような病気の可能性もあります。
くしゃみのほかに普段と違う症状がないかよくチェックして、気になることがあればすぐに病院を受診するようにしてください。
急性鼻炎
ウイルス感染によって鼻の粘膜が炎症を起こしている状態で、いわゆる鼻風邪です。くしゃみのほかに、鼻づまりや鼻水の症状があり、発熱を伴うこともあります。
百日咳
百日咳菌への感染によって起こる感染症で、激しい咳が出るのが特徴です。1~3週間程の潜伏期間を経て、くしゃみや咳といった風邪に似た初期症状が現れます。
新生児や月齢の低い赤ちゃんの場合、激しい咳が続くことによって、顔が赤くなる、母乳・ミルクを飲む力が弱まる、呼吸が止まるといった危険な症状が出ることもあります。
百日咳は4種混合ワクチンによって予防することができ、予防接種は生後3ヶ月から受けられます。
新生児のくしゃみが多いときの自宅でのケア方法は?
新生児がくしゃみをしていても基本的には心配はいりませんが、くしゃみの回数が多かったり続いたりするときは、ほこりや乾燥、気温の変化への対策をすると良いでしょう。
部屋を掃除する
こまめに部屋を掃除することで、ほこりが舞ったり付着したりするのを防ぐことができます。定期的に換気をすることも大切です。
加湿をする
空気が乾燥する季節は、加湿器を使ったり洗濯物を部屋干しにしたりすることで、室内の乾燥やほこりの舞い散りを防ぐことができます。
部屋の温度を一定に保つ
家の中の温度をできるだけ一定に保つことも大切です。真冬や真夏は、お風呂場と寝室の温度差によって入浴後にくしゃみが出る赤ちゃんもいるため、特に気をつけるようにしましょう。
水分補給をする
水分をしっかり補給して、鼻の乾燥を防ぐようにしましょう。いつもよりこまめに母乳やミルクを与えたり、必要に応じてミルクを足してみましょう。