インフルエンザ脳症とは?
インフルエンザに感染した後、免疫異常が生じて脳の動きに異常が見られる状態で、インフルエンザの合併症として、5歳以下の乳幼児が発症することが多い病気です。
インフルエンザ脳症が発生すると、後遺症が残るなど命の危険もあるため、インフルエンザにかかった時に重症化しないように予防接種を受けておくことが大切です。
インフルエンザ脳症で現れる症状は?
高熱や咳、関節痛、倦怠感といった症状以外に、次のような症状が見られます。
意識障害
ウトウトとして呼びかけても反応がない、肩を揺すっても反応がないなどの症状が見られる場合はインフルエンザ脳症が怒っている疑いがあるので、すぐに救急車を呼ぶようにしてください。
けいれん
15分以上けいれん続いたり、けいれんを何度も繰り返す、左右非対称のけいれんが現れたりした場合はインフルエンザ脳症の可能性があるので、すぐに救急車を呼ぶようにしてしてください。
異常行動
幻覚を見る、意味がわからないことを言う、理由もなく泣きわめく、突然大声で歌い出すなどの異常な行動が長時間続くようなら、一度医師に見てもらいましょう。
インフルエンザ脳症の検査方法は?
まずインフルエンザウイルスに感染していることが検査で判明した状態で、意識障害が出ている場合は、インフルエンザ脳症の疑いがあるため、頭部のMRI検査や脳波検査を行い詳細な検査を行います。
インフルエンザ脳症の治療方法
インフルエンザ脳症を発症した25%で身体障害や精神障害などの後遺症が残ると報告されているので、疑わしい場合はすぐに病院を受診するようにしましょう。インフルエンザ脳症が発症している場合は、次のような治療を行います。
支持療法
気道の確保や、体温・呼吸数・血圧のモニタリングを行い心肺機能を安定化させた後に、現れている症状に合わせて抗けいれん薬や解熱鎮痛剤を使用することがあります。
特異的治療
インフルエンザ脳症の原因である免疫異常を抑えるために、ステロイドを大量投与する「メチルプレドニゾロン・パルス療法」や免疫抑制剤を投与する「ガンマグロブリン投与」などを行います。
インフルエンザ脳症の予防方法は?
インフルエンザにかからないということが、インフルエンザ脳症を予防する上で最も効果的です。日頃から手洗いうがいを習慣化してインフルエンザに感染しないようにしましょう。特に冬の外出時にはマスクと人混みを避けるようにすると良いでしょう。
また、インフルエンザの予防接種を予め受けておくことで、重症なインフルエンザ脳症へと繋がる可能性をへらすことができるので、できるだけ早めにインフルエンザの予防接種を行うようにしましょう。
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