水いぼ(伝染性軟属腫)とは?
水いぼは、正式名称を「伝染性軟属腫」といい、皮膚の傷口や毛穴からポックスウイルスが感染することでイボができる感染症です。
夏に流行することが多く、2〜6歳頃の子供が感染しやすい病気ですが、免疫力が低下している大人にも感染することがあります。
水いぼ(伝染性軟属腫)の感染経路は?
イボの中にはウイルスが含まれているため、感染者のイボを潰した手で体の他の箇所を直接触ったり、感染者が使用したタオルを使い回すことで感染が広がります。
水いぼ(伝染性軟属腫)で現れる症状は?
首や脇の下、ひじ、体幹など体のどこにでもイボが現れます。特に脇の下や膝の裏側は皮膚が擦れてイボが潰れることで感染が広がりやすいため、注意が必要です。
伝染性軟属腫の主な症状はイボができるだけですが、発熱や急激に発疹が増えているなどの症状が見られる場合は水疱瘡の可能性があるため、一度病院を受診しましょう。
水いぼ(伝染性軟属腫)の検査方法は?
ほとんど診察だけで判断できるため、基本的には検査を行うことはありませんが、他の病気との区別がつきにくい場合は皮膚生検を行いイボの組織を検査することがあります。
水いぼ(伝染性軟属腫)の治療方法は?
伝染性軟属腫は約6〜9ヶ月程度続きますが、ほとんどの場合は自然に治まっていくため、症状が悪化していなければ治療は行いません。
しかし、見た目の問題や感染拡大を防ぐために、次のような治療を行うこともできるので、治療方法に関しては医師に相談しましょう。
ピンセットで取る
専用のピンセットでイボをつまんで取り除きます。取り除いた後の細菌感染などを防ぐためにも、自宅で行うことは避けましょう。
薬を塗る
「カンタリジン」や「イミキモド」などの塗り薬や、「紫雲膏」とよばれる漢方の軟膏を使用します。顔にできたイボには使えなかったり、塗ることで不快感があることもあります。
ヨクイニンを飲む
漢方薬の「ヨクイニン」という生薬を飲むことで、イボに効果があるといわれています。
水いぼ(伝染性軟属腫)の自宅でのケア方法は?
症状を広げないためにも自宅で次のケアを行いましょう。
肌を保湿する
肌が乾燥してバリア機能が低下したカサカサした状態になっていると、伝染性軟属腫に感染しやすくなるので、体を洗った後は保湿を心がけましょう。
爪を短くする
イボを掻き壊した後に、体の他の部位を触ると感染が広がっていくため、常に爪を短くしておきましょう。
伝染性軟属腫の予防方法は?
肌の露出が多く感染可能性が高いプールでは、タオルやビート板を共有することで感染が広がるため、タオルやビート板を共有することは避けてください。
子供にイボができたときは保育園に行ってもいいの?
水イボにかかったとしても「出席を停止する必要はない」とされています。登園する際には、接触感染によって他の子供に水イボをうつさないように、長袖を着せたりと心がけを行いましょう。