喘息の検査|検査を受けるタイミングや検査方法

喘息とは?

喘息とは気道が常に炎症を起きて気道が狭くなっていることで、呼吸がしにくくなっている状態です。

子供の場合は「小児喘息」や「小児気管支喘息」と呼ばれ、近年長時間労働によるストレスや、住居環境が清潔すぎることによって喘息にかかる人数が増えています。

喘息はその他にも、以下のような原因が考えられます。
● ハウスダストやダニのといったアレルゲン
● タバコの煙などを日常的に吸い込むような生活環境
● 子供の頃に気管支喘息を患っていた両親からの遺伝

喘息の症状は?

喘息にかかると気道が狭くなると呼吸をすることが難しくなるので、呼吸時に「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」という音がなり、咳や痰がでるようになります。

特に以下のような状態では、喘息の発作が起きやすいので注意が必要です。繰り返し咳が出るようであれば、一度病院を受診し、検査してもらうと良いでしょう。
● 夜間〜早朝にかけて
● 季節の変わり目など、気温差が大きいとき
● 疲れているとき
● 運動をしたとき
● ホコリやタバコなどの刺激を受けたとき
● ペットと触れ合ったとき

喘息の検査方法は?

喘息を診断するには、症状の問診以外に次のような検査を行うことで総合的に判断します。

アレルギー検査

皮膚テストや血液検査、特異的IgE抗体検査を実施しアレルゲンに対する反応を調べ、ダニやホコリ、カビなどが喘息の原因かどうかを調べます。

酸素飽和度(SpO2)測定

喘息発作の重症度は「小発作」、「中発作」、「大発作」、「呼吸不全」に分けられ、発作の程度が大きいほど酸素飽和度(SpO2)が低くなる傾向があります。

喘息発作の重症度によって治療方針が異なるので、治療方針を決める上で非常に重要な項目です。

肺機能検査

喘息発作が出ていないときに気道の狭さを調べることで、本来の喘息の重症度を検査します。

肺機能を調べるために、大きく息を吸ってから、できるだけ強く、早く息を吐き出すことを行う必要があるので、6〜7歳以上の子供でないと実施が難しいというデメリットがあります。

胸部X線検査

喘息が重症化し、肺炎や気胸など他の病気を引き起こしていないかの確認を行います。

喘息の検査費用は?

病院で喘息の検査を受ける際は、小児科・(呼吸器)内科・アレルギー科を受診してください。

喘息の疑いがある場合

医師が患者の症状から喘息の検査を行う必要があると判断した場合は、健康保険が適用されます。病院によって費用は異なりますが、3割負担の場合は、約700~1,000円程度の検査費用になります。

喘息の疑いがない場合

自主的に喘息の検査を行う場合は、基本的に健康保険が適用されず、自費にて検査を受ける必要があり、約3,000円程度の検査費用になります。

喘息の治療方法は?

喘息は、気道の炎症を抑える2種類の薬を服用することで、発作をコントロールすることが可能です。

喘息発作の予防薬

喘息は、気道が慢性的に炎症を生じている状態です。「長期管理薬(コントローラー)」と呼ばれる、「吸入ステロイド薬」などを長期的に服用することで、炎症状態を少しずつ改善していきます。

喘息発作の治療薬

喘息の発作が生じた際に、軽く背中をトントンと叩いても発作が治まらないときは、医師の指示通り「発作治療薬(リバーバー)」を使用することで、気道の腫れや収縮を和らげ呼吸を楽にすることができます。

「発作治療薬」は、吸入器のタイプやテープで貼るタイプのものがありますが、薬を使用しても発作が1時間以内に再発するときは、病院を受診してください。

喘息のホームケアは?

喘息の発作が起きないように、適切に薬を使用することも大切ですが、薬を使用する以外で症状を楽にする方法はいくつかあります。

こまめに水分補給を行う

咳が続いて乾燥した状態の痰は、非常に粘ついていて切れにくいため、こまめに水を含むことで痰が切れやすくなります。

部屋の空気を乾燥させすぎない

乾燥している空気や冷たい空気の刺激で咳が発生することがあります。特に空気が乾燥しやすい冬場は加湿器などを使用することで空気の乾燥を予防しましょう。

こまめに掃除を行う

喘息はダニやハウスダストなどのアレルゲンが原因で生じることが多いため、掃除や空気の換気をこまめに行うことで、できる限りアレルゲンを取り除くことが効果的です。

喘息の発作は発作の予防薬や治療薬を適切に服用し、ホームケアをきちんと行うことでほとんど支障なく日常生活を送ることができます。