子供の胃痛|原因と対処法、病院へ行く目安は?

子供が胃を痛がっているときに病院へ行く目安は?

しばらく様子を見る

まず胃痛以外にどんな症状が出ているのかを確認します。胃痛以外に明らかな症状がない場合はしばらく様子を見ましょう。

軽い胃痛が見られる場合でも、普段と変わらないほど食欲があり、顔色が良好であれば少し様子を見てください。

病院へ行く

以下のような場合は、すぐに病院を受診しましょう。夜間や休日であれば、救急病院や往診を利用してください。
● 時間が経つにつれて痛みがひどくなる
● 痛みが激しく、睡眠や食事が取れない
● おしっこが出ていない
● 下痢や嘔吐、血便が出ている
● 顔面蒼白

子供が胃を痛がっているときの対処法は?

治療は原因にあわせて行いますが、症状を緩和させるために水分補給や休息を十分取りましょう。

水分をしっかりとる

嘔吐や下痢が見られる場合は、体から水分が出ていきやすい状態です。脱水症状にならないように、水分と塩分が一緒に補給できる経口補水液などをまめに補給します。

嘔吐後すぐに水分を補給すると、嘔吐してしまうことがあるので注意が必要です。

休息を取る

暗く静かな場所で横になり安静にします。特に睡眠を十分にとり体の疲れを取りましょう。

吐き気がある場合は少し横向きに横たわるか、クッションなどで頭の位置を高くすると良いでしょう。

栄養を補給する

特に無理をして食べる必要はありません。食欲がある場合は消化のよいバナナやゼリー、お粥などをゆっくりと食べてください。

薬は飲んでもいいの?

我慢できないほど痛みが強い場合は、用法・用量を守って痛み止めを使用し、痛みが和らいだら一度病院へ行きましょう。

嘔吐や下痢が見られる場合は、体がウイルスや細菌を排出しようとしている証拠です。嘔吐止めや下痢止めを使用することで回復が遅れる可能性があるので、自己判断で薬を使用することは避けましょう。

子供が胃を痛がっているときの原因は?

主にウイルスや細菌に感染して、胃腸に炎症を起こすことが原因です。

感染性胃腸炎

ノロウイルスやロタウイルス、病原性大腸菌などウイルスや細菌に感染することにより、主に下痢や嘔吐や発熱が生じます。

治療は対症療法で症状を緩和しながら、原因のウイルスや細菌が体内から排出され自然に回復するのを待ちます。

ストレス

過剰なストレスを感じると、胃を保護する粘膜の分泌が低下するため強い胃痛が生じます。

胃痛の他に、頭痛や腹痛など全身に症状が出る可能性があります。まれに胃痛が重症化すると胃に穴が空き、ショック症状が起きることが、子供が強みを訴えた場合はすぐに病院へ行きましょう。

虫垂炎

盲腸の先端の虫垂が炎症を生じると、激しい腹痛や発熱を生じます。痛みはおへそやみぞおち付近から右下腹部へと徐々に移動していくのが特徴です。

虫垂炎は重症化すると死に至る恐れのある病気なので、痛みが強い場合はすぐに病院を受診しましょう。

腸重積

腸の一部が腸の内部に入り込と腸の活動が低下するので、腹痛、嘔吐、下痢、お腹の張りといった症状が見られます。

腸の重なった部分は時間が経つと壊死し、最悪ショック症状が発生して死に至る可能性もあります。お腹の張りや嘔吐などの異常が見られる場合はすぐに病院へ行きましょう。

胃痛を予防するには?

胃痛の主な原因であるウイルスや細菌に感染しないようにしましょう。感染を予防するには手洗い・うがいをこまめに行うことが大切です。

外出する際には、マスクを使用し、アルコールの消毒液を使って手指を消毒すると良いでしょう。