子供が誤飲したときの対処法は?
誤飲したものによって対処方法が異なります。以下の項目内容に沿って対応をしましょう。
タバコ
タバコやタバコが溶けた水、濡れたタバコを誤飲した場合はすぐに吐き出させましょう。タバコに含まれるニコチンは体内に吸収されやすく、タバコ1本分でも致死量に達するので注意が必要です。
飲み物を飲ませることでニコチンが体内に吸収されやすくなるので、タバコを誤飲した場合は水分を取ることを控えて、すぐに病院を受診してください。
医薬品・医薬部外品
薬は、体重によって適応容量が決まっています。子供が適応容量以上の薬を誤飲すると、障害が出る恐れもあるので、すぐに病院へ行きましょう。
プラスチック製品・玩具
ビニールやペットボトルの包装、おはじき、ビー玉のようなおもちゃを誤飲するケースが多く見られます。
咳き込みがあるが誤飲したものを吐き出さない場合や呼吸が苦しそうな場合はすぐに病院を受診しましょう。
金属製品・硬貨
アクセサリーやホッチキスの針、画びょうを誤飲した場合は、病院でX線検査を行い、数日後に便と一緒に排泄されているか確認します。
万が一腹痛が生じた場合は、鋭利な部分が腸を傷つけており病院で手術を行う必要があります。
ボタン電池
ボタン電池は胃液によって電池内の強アルカリ性の物質漏れ出て、胃に穴をあける可能性があるので吐き出させます。
万が一ボタン電池を誤飲した場合は速やかに受診し、できるだけ早く体外に取り出すようにしましょう。
食品
赤ちゃんの口の直径よりも大きいお菓子や果物などを噛まずに飲み込む事によって窒息するケースが起こっています。
食品を食べることにより、呼吸困難な症状が見られる場合はまず吐き出させましょう。
吐き出せない場合や症状が改善されない場合は早急に病院を受診する必要があります。
洗剤・化粧品
洗剤やシャンプー、石鹸、化粧水や口紅などを誤飲するケースを誤飲した場合は、水を飲ませてしばらく様子を見ます。
嘔吐や呼吸困難な様子が見られる場合はすぐに病院へ行きましょう。
子供が誤飲したときの吐き出させ方は?
誤飲して呼吸困難を生じている場合は以下のような処置を行いましょう。
背部叩打法
乳児の場合は、大人の片腕の上に、子供の頭を低くうつ伏せの状態で乗せて、背中の真ん中を手のひらで連続して叩きましょう。
幼児の場合は、大人の立て膝の上に頭を低くしうつ伏せの状態で乗せて、背中の真ん中を手のひらで連続して叩きましょう。
この時子供のみぞおちが腿の上に来るようにすることがポイントです。
ハイムリッヒ法(腹部突き上げ法)
年長以降の子供は、大人が子供の脇の下から前方に腕を通してみぞおちの前で片方の手首で拳を握ります。もう片方の手は拳を作った手首を握り、繰り返しみぞおちを圧迫しましょう。
子供が誤飲したときに病院へ行く目安は?
しばらく様子を見る
まずは誤飲したものは何か思い出しましょう。誤飲したものがシャンプーや口紅などの化粧品である場合や、誤飲したのもの吐き出した場合はしばらく様子をみます。
すぐに病院へ行く
以下のような場合はすぐに病院へ行きましょう。夜間や休日であれば救急病院や往診を利用しましょう。
● 呼吸するのが苦しそうで、顔面蒼白
● ぐったりしている
● けいれんしている
● 嘔吐・下痢・腹痛などが見られる
● 声がかすれている
こどもが誤飲しやすいものは?
子供が誤飲しやすいものは主に以下のものがあります。
● タバコ
● 医薬品・医薬部外品
● プラスチック製品
● 玩具
● 金属製品
生後6〜11ヶ月頃の子供は最も誤飲が発生しやすい時期ですが、5歳頃までは誤飲する可能性があるので注意が必要です。
子供が誤飲した場合にしてはいけないことは?
誤飲した物によっては、吐き出させてはいけないものがあります。
吐き出させていけないもの
以下のようなものを誤飲した場合は吐き出させず、救急車ですぐに病院へ行きましょう。
● 強酸性・強アルカリ性のもの (漂白剤など)
● 鋭利なもの(ホチキスの針、がびょうなど)
● 揮発性のもの(灯油、ライター、除光液)
● 花火
● 生後6ヶ月未満の子供の誤飲
● 誤飲して意識障害やけいれんがある場合
特に、漂白剤を誤飲してしまった場合は、吐かせずにすぐに大量の牛乳を飲ませてください。
こどもの誤飲を予防するには?
3歳の子供が口を開けた時の大きさである直径39mm以下の大きさのものは誤飲する可能性があるので、子供に近づかせないように注意することが大切です。
身近なものだとトイレットペーパーの芯の直径が39mmなので、大きさの目安にすると良いでしょう。